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「日本かぶれのナビ」って誰のこと?

 

ピエール・ボナールをご存じですか?
マチスやルオーよりも少し上の世代で、ナビ派の中心人物だった画家です。
近年フランスで再評価の声が高い画家で、2015年のオルセー美術館『ピエール・ボナール展』は、オルセー歴代2位の入場者数を集めたそうです。
その余波が日本にも及び、2018年9~12月、国立新美術館で『オルセー美術館特別企画 ピエール・ボナール展』が開催されています。
ちなみにボナールは、当時のジャポニスムの流行にも深く影響を受けていて、美術批評家から「日本かぶれのナビ」と呼ばれたこともあるほどの親日家です。ボナールの平面的な絵は、日本の浮世絵なしには生まれませんでした。
今回は、ボナールを始めとするナビ派の画家と、ナビ派が生まれたアカデミーをご紹介しましょう。

 

 

有名画家も、生まれつき絵が上手だったわけではありません。
子どもの頃から絵を描くのが好きで、「好きこそものの上手なれ」とばかりに独学でうまくなった人もいますが、たいていは美術学校などに通って絵の基本を学んでいます。
フランス近代絵画の世界には、有名な美術学校がいくつかあります。
例えば、モネやセザンヌやピサロなど、後の印象派が学んだアカデミー・シュイス。
同じく、モネやルノワールやバジール、そしてドガが学んだグレールの画塾。
また、マチスやルオーやマルケなど、後の野獣派が学んだ国立のエコール・デ・ボザール。
そして、今回の主題であるナビ派が学んだのが、アカデミー・ジュリアンです。このアカデミー・ジュリアンには、マチスやミュシャも通っていました。

アカデミー・ジュリアンは、もともとエコール・デ・ボザール(国立高等美術学校:日本で言うなら東京藝術大学)に入学するための予備校として始まった私塾です。当初は予備校でしたが、次第にユニークな美術教育を施すようになり、官立のエコール・デ・ボザールとは異なる、反アカデミズムの気風があふれるユニークな学校になりました。

たとえば、エコール・デ・ボザールが女性の入学を認めるようになるのは1897年からですが、アカデミー・ジュリアンは開校当初から女性用のコースを開設して、女子美術教育を施していました。
女性ばかりでなく、外国人も積極的に受け入れたところもエコール・デ・ボザールとの違いです。
そのため、アカデミー・ジュリアンには、オーストリアのミュシャや、アメリカのラウシェンバーグ、メキシコのリベラ、そのほか高村光太郎や梅原龍三郎といった日本人が在学しました。
そして、ポール・セリュジエやピエール・ボナールやモーリス・ドニといったナビ派の面々も、アカデミー・ジュリアンの国際的な文化から誕生しました。

 


ポール・セリュジエ「川岸の少年たち」1906年

 

今は亡きアカデミー・ジュリアンが、その名を美術史にとどめているのはナビ派を生んだからです。アカデミー・シュイスやグレールの画塾が印象派の画家を育てたように、アカデミー・ジュリアンはナビ派の画家のゆりかごになったことで知られています。

ナビ派とは19世紀末の前衛芸術家集団です。
フランスの近代絵画史を概観すると、おおよそ次のようになります。
1850年前後生まれのゴッホやゴーギャンによるポスト印象派
1860年前後生まれのスーラやシニャックによる新印象派
1870年前後生まれのマチスやルオーによる野獣派(フォーヴィスム)
1880年前後生まれのピカソやブラックによる立体派(キュビスム)
ナビ派は、このうち新印象派と野獣派との間に挟まる芸術運動で、中心人物となったポール・セリュジエ、ピエール・ボナールらは1865年前後に生まれています。

 


ピエール・ボナール「身づくろい」1914年

 

ナビ派の成立に深くかかわっているのは、彼らより20歳近く年上のゴーギャンです。
ゴーギャンはセリュジエに、写真とは異なる大胆な色使いを教えました。感銘を受けたセリュジエがアカデミー・ジュリアンの仲間らとともに結成したのがナビ派です。
ナビ派の画家は写実性よりも二次元の絵画としての自立性を追求し、作品単体でそのまま鑑賞できるような構成の強さを求めました。

ナビ派が特に参考にしたのが、ゴーギャンの色彩とセザンヌの構成力です。その意味では、ナビ派は大きくポスト印象派の一部と括ることもできます。
また、前後の前衛芸術運動である新印象派や野獣派に比べて、その特徴がいま一つはっきりしないため、西洋美術史の入門書においてはしばしば省略の憂き目にあっています。
しかし、芸術の自由を認めるアカデミー・ジュリアンの校風から生まれたナビ派は、目に心地よく楽しい絵画として根強いファンを持っています。

 


モーリス・ドニ「オデュッセウスの目覚め」1914年

 

ナビ派を生んだアカデミー・ジュリアンは、芸術の都パリに憧れて絵を学びに来た外国人画家を数多く受け入れていました。中でも変わり種は、カナダから来たアーネスト・トンプソン・シートンです。1860年生まれのシートンは、ナビ派と同時期にアカデミー・ジュリアンに通っていました。
後に、作家として『シートン動物記』を書き、動物学者として有名になったシートンですが、若い頃は画家に憧れて、カナダとイギリスの美術学校で学んでいます。卒業後にアメリカで見つけた職は出版社の挿絵画家であり、その後パリに来てアカデミー・ジュリアンに入学しています。
シートンは動物記の挿絵も自分で描いているように絵も抜群にうまく、アカデミー・ジュリアン在学時は、フランスのサロンで入選もしています。
残念ながらシートンが愛したのは、動物の骨格や表情がよくわかる写実的な絵画でした。そのため、前衛絵画が全盛だったフランス美術史に名を残すことはありませんでしたが、その著作『シートン動物記』は、今でも全世界で愛されています。

 


アーネスト・シートン「眠れる狼」1891年

 

 

 

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