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アートで遊ぶ『アートライン:エルミタージュ美術館』
~国立美術館公認のカードゲームとは?

エルミタージュ美術館は、18世紀にロシアのエカテリーナ2世が集めた美術コレクションから始まったもので、当初はごく親しい友人などに見せるための「隠れ家(エルミタージュ)」として始まりました。
コレクションの増大とともに建物が増築され、現在では当時の王宮まで含む5つの建物群として世界遺産の一部となっています。
ロシア革命後は王族や貴族から没収したコレクションを集積して世界最大規模の美術館となり、ドキュメンタリー映画『エルミタージュ美術館 美を守る宮殿』も作られました。
所蔵品総数はなんと300万点以上で、そのうち絵画が1万7000点あります。
その内容も、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、カラヴァッジオ、ベラスケス、ゴヤ、エル・グレコ、ルーベンス、レンブラント、モネ、ルノワール、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャン、ルソー、ピカソ、マティスと、古今の名作揃いです。
そんなエルミタージュ美術館が2019年にカードゲームになっていたので、遊んでみました。

 

『アートライン:エルミタージュ美術館』の遊び方

『アートライン:エルミタージュ美術館』箱表(ホビージャパン)

ホビージャパンから日本語版が販売されている『アートライン:エルミタージュ美術館』は、ロシアの国立エルミタージュ美術館の全面的な協力のもとに作られたゲームです。
20×20cmという、カードゲームにしては大きめの箱の中に入っているのは96枚のカードのみですが、カードに描かれているのはすべて、エルミタージュ美術館所蔵の名画です。
ですから一般のトランプよりもかなり大きく、手のひらにはおさまりきらないカードで、エルミタージュ美術館の絵画をお手軽に鑑賞することができます。

もちろん、『アートライン:エルミタージュ美術館』は、ゲームとしても面白いものです。
それぞれのプレイヤーは、エルミタージュ美術館の学芸員となって、展示室に飾る絵を決めていきます。
最初に手札として、5枚の絵画カードがそれぞれのプレイヤーに配られます。
『アートライン:エルミタージュ美術館』は、この手札の絵を場に並べていくゲームで、トランプでいえば「七並べ」にちょっと似た感じのプレイ感です。
けれども『アートライン:エルミタージュ美術館』のカードに描かれているのは純粋に絵だけで、数字などはありません。どうやって置き方を決めていくのでしょうか?――その答えは、プレイヤーの頭の中にあります。

『アートライン:エルミタージュ美術館』箱裏(ホビージャパン)

ゲームの最初には一枚の絵が場に置かれています。場におかれた絵と共通のテーマを手札の絵の中から探して、見つかったらその絵を場に出すことができます。 たとえば、スタート時の絵画が屋外を馬に乗って行進する騎士の一団だった場合、同じく屋外を描いた絵があれば、共通テーマ「屋外」として隣に置くことができます。あるいは、犬や猫など動物を描いた絵があれば、共通テーマ「動物」を作ることもできます。
同じテーマで並べられた一列を「展示室」と呼びます。
『アートライン:エルミタージュ美術館』では、このように展示室をいくつも作っていって、最終的に自分の手札を最も早く使い切ったプレイヤー(学芸員)が勝利します。
つまり、絵画を注意深く観察して、そこに何が描かれているのか、どんな共通点があるのかをよく発見したプレイヤーが勝利に近づくことができます。
観察と発見という意味では、最近数多く開催されているアートのワークショップにも似たプレイ感があります。その絵画を誰が描いたか、どの時代のものかといった知識がなくても、描かれている絵を見るだけでゲームに参加することができて、絵画の鑑賞力を鍛えることができるからです。

『アートライン:エルミタージュ美術館』を遊んでみた

『アートライン:エルミタージュ美術館』のプレイ人数は2~5人で、だいたい30分以内で終わるので、場所さえあればいつでも手軽に遊ぶことができます。 実際に4人で遊んでみました。
最初に場札になったのは、ひときわ明るい色彩のアンリ・マティス≪テラスの女≫です。
これに対して、最初のプレイヤーは、ポール・ゴーギャン≪タヒチ女の田園曲≫を右横に並べました。どちらの絵にも女性が描かれているので、展示室の共通テーマは「女性」としました。
2人目のプレイヤーはマティス≪テラスの女≫の左横に、キース・ヴァン・ドンゲン≪ルーシーと夫≫を置きました。男性と女性の両方が描かれていますが、すでに決められた共通テーマ「女性」が入っているので問題ありません。
絵画カードには縦向きと横向きがあり、カードを並べるときには短辺同士、長辺同士を合わせて置きます。
3人目のプレイヤーはドンゲン≪ルーシーと夫≫から派生するかたちで、新たな共通テーマ「果物」を作って、ポール・セザンヌ≪カーテンのある静物≫を縦に並べました。
このように、すでに決められた共通テーマである「女性」の絵が手札の中になかったとしても、新たな共通テーマを考えることで別のライン(展示室)に絵を並べることができます。
4人目のプレイヤーは、共通テーマ「女性」の展示室を選んで、パブロ・ピカソ≪二人の姉妹≫を出しました。

さて、順番は1人目に戻ります。
1人目のプレイヤーは、ゴーギャン≪タヒチ女の田園曲≫の縦方向に、新たな共通テーマ「木」を作って、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ≪夜の白い家≫を並べました。このラインの横方向には、さきほどすでにセザンヌ≪カーテンのある静物≫が置かれていますから、そちらのラインにも新たな共通テーマを考えねばなりません。ゴッホの絵の家の屋根の色が「オレンジ」で、セザンヌの絵には「オレンジ」があるので、共通テーマを「オレンジ」とします。
通常、絵を1枚場に出した後は、山札から1枚手札を補充しなければいけません。しかし、このように二つの共通テーマが交わる場所に絵を置けたプレイヤーは、手札の補充を免れます。このようにして手札を減らしていくことで勝利が近づきます。
2つの共通テーマのある絵を出すことは難しいので、次のプレイヤーは共通テーマ「木」の展示室にクロード・モネ≪ジヴェルニーの積み藁≫を置きました。その次のプレイヤーも同じ展示室にアルフレッド・シスレー≪セーヌの村≫を出すことしかできませんでした。

このようにしてプレイを続けていき、最初に配られた5枚の手札が最も速くなくなった学芸員が勝ちを収めます。
『アートライン:エルミタージュ美術館』はガチで勝負をするゲームというよりも、みんなで話し合いながら協力して絵を並べていくプレイの方が似合っています。
勝ち負けにこだわるのではなく、出てきた絵のそれぞれを鑑賞したり、テーマ設定の妙に感心したりしながら、コミュニケーションを楽しんでください。

 

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