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郵便切手「美術の世界シリーズ 第2集 赤の世界」
~モディリアーニからマティスまで

2020年3月に発行されて、美術ファンを喜ばせた郵便切手「美術の世界シリーズ」が帰ってきました。
2020年10月16日(金)に発売された「美術の世界シリーズ 第2集」は「赤の世界」をテーマに、秋の紅葉や夕暮れを描いた美術作品を切手化しています。
自分でコレクションするだけでなく、大切な人へのお便りにも使用できる美術切手――今回はどのような作家が選ばれたのでしょうか。

 

 

63円と84円どちらを買う?

3月発行の「青の世界」で選ばれた美術品は全部で13点でした。84円シートと63円シートのそれぞれ10枚のうち、7枚が同じ作品だったからです。
今回も、84円シートと63円シートで同じ美術品が選ばれていますが、重複している作品数は前回よりも少なくなりました。
重なったのは、野々村仁清「色絵月梅図茶壺」、川端龍子「愛染」、葛飾北斎「冨嶽三十六景 凱風快晴」、「浅葱地牡丹燕文紅型衣裳」、アメデオ・モディリアーニ「おさげ髪の少女」の5点だけです。
なので、両方を買えば、全部で15点の美術作品を鑑賞できることになります。
15点の内訳は、陶器が1点、染物が1点、日本画が5点、洋画が2点、浮世絵が1点、西洋油彩画が5点です。もちろんいずれも名前の知られた名品です。
とりあげられた作品はすべて日本の美術館や博物館に所蔵されているので、実際に出かけて現物を見ることもできます。

300300 日本郵便「美術の世界シリーズ 第2集」

芸術としての陶器

左上に位置しているのは、東京国立博物館所蔵の重要文化財「色絵月梅図茶壺」(いろえげつばいずちゃつぼ)です。江戸時代前期に活躍した陶工の野々村仁清(ののむらにんせい)の作と伝えられています。実用性よりも芸術性に重きをおいたその華やかな作風は、時の大名に愛されて後世に残ることになりました。

海外で最も有名な日本画家

二列目左端に位置するのは、和泉市久保惣記念美術館所蔵の、葛飾北斎(1760~1849)「冨嶽三十六景 凱風快晴」(ふがくさんじゅうろっけい がいふうかいせい)です。通称「赤富士」としても知られるこの作品は、青い空、白い雲、赤い山肌の対比が斬新で、「神奈川沖浪裏」と並ぶ北斎の代表作です。

沖縄で生まれた紅型(びんがた)染め

右端にあるのは、九州国立博物館所蔵の「浅葱地牡丹燕文紅型衣裳」(あさぎじぼたんつばめもんびんがたいしょう)です。紅型染めとは、布に糊で模様を描いて、糊のついていない部分を染料で色をつけたものです。浅葱色の布に、牡丹と燕の模様を、紅色で染めた衣装となります。

エコール・ド・パリの悲運の画家

下段に位置している女性の肖像画は、アメデオ・モディリアーニ(1884~1920)の「おさげ髪の少女」(名古屋市美術館)です。モディリアーニは、エコール・ド・パリの時代に活躍したイタリア人画家で、病弱に不摂生がたたって35歳で夭折しました。21歳で妊娠中だった幼妻が後追い自殺した悲劇でも知られています。

モディリアーニ作品一覧はこちら >>

洋画から日本画に転向して成功

一列目の左から二番目に位置するのは、川端龍子(かわばたりゅうし)(1885~1966)の「愛染」(足立美術館)です。川端龍子は女性ではなく男性の日本画家です。当初は洋画を学びアメリカに留学しましたが、挫折して帰国し日本画に転向しました。独学で学んだ日本画でしたが、龍子のオリジナリティは高く評価され、晩年には文化勲章を受章しました。

日本画から洋画に転向して開花

84円シートの右上に位置するのは、高橋由一(1828~1894)の重要文化財「鮭」(東京藝術大学)です。江戸時代に佐野藩士として生まれた高橋は、狩野派に学んだ日本画家でしたが、開国とともに西洋画への関心を高めて油彩画を描くようになります。明治時代に描かれた「鮭」は、日本文化を洋画の技法で描いた高橋の代表作です。
なお、63円シートには「鮭」の代わりに、同じく東京藝術大学所蔵の和田英作(わだえいさく)「渡頭の夕暮」が収録されています。

燃える炎の赤を描く

同じく84円シートの中央に位置するのは、大正時代から昭和初期にかけて活躍した日本画家・速水御舟(はやみぎょしゅう:1894~1935)の手になる重要文化財「炎舞」(山種美術館)です。横山大観の率いる日本美術院の同人に川端龍子とともに選ばれるなど、その将来を嘱望された才能でしたが、腸チフスにより40歳で急逝しました。
また、63円シートには「炎舞」の代わりに、同じく山種美術館所蔵の荒木十畝(あらきじっぽ)「四季花鳥のうち秋(林梢文錦)」が収録されています。

赤い着物の魅せる情熱

一列目の左から三番目は、前回に引き続き女性の日本画家、上村松園(うえむらしょうえん)です。84円切手シートのほうは、現在、翠波画廊でもシルクスクリーン版画を販売している重要文化財「序の舞」(東京藝術大学)で、63円切手シートのほうは「鼓の音」(松柏美術館)が収録されています。


女性初の文化勲章受章者となった上村松園は、子の上村松篁(うえむらしょうこう)、孫の上村淳之(うえむらあつし)とともに、親子三代の日本画家としても有名です。

上村松園作品一覧はこちら >>

夕日に赤く染まる積みわら

両方のシートの下段に位置するのは、前回も登場した印象派の巨匠クロード・モネ(1840~1926)です。84円切手シートには「ジヴェルニーの積みわら、夕日」(埼玉県立近代美術館)、63円切手シートには「しゃくやくの花園」(国立西洋美術館)が収録されています。


フランスの農家の「積み藁」を描いた連作では、朝日や夕日や日中や雪中など、季節や時間の変化によって変わりゆく色を的確に描写しました。

赤い色を効果的に演出

同じく下段には、フランスの画家アンリ・マティス(1869~1954)も、84円と63円でそれぞれ別々の作品が収録されています。84円切手シートには「リュート」(ポーラ美術館)、63円切手シートのほうには「ラ・フランス」(ひろしま美術館)が掲載されています。


どちらも「色彩の魔術師」とうたわれたマティスらしい華やかな作品です。

 

 

画像出典:郵便局「美術の世界シリーズ 第2集」

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