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そのリキテンスタインの値段はおいくら?
最も高く売れた作品とは?

リキテンスタイン《ヘア・リボンの少女》
1965年(東京都現代美術館所蔵)

2025年の鳥取県立美術館のオープンにあたり、県が目玉作品としてアンディ・ウォーホル《ブリロ・ボックス》を5点合計約3億円で購入したことが論議を呼んでいます。
「価値が理解できない」「税金の無駄遣い」などの声が県民からあがっているようですが、この事態には既視感があります。実は美術品の購入に対する異議の提出は、日本の公立美術館で何度も繰り返されてきた話なのです。
たとえば1978年に開館した山梨県立美術館は、目玉作品としてミレーの《種まく人》と《夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い》を2点合計1億8200万円で落札し、「贅沢だ」と批判を浴びました。
しかし現在の時点から振り返ると、ミレーの代表作《種まく人》は今ではいくら大金を積んでも入手不可能な作品で、当時の担当者の慧眼に驚くばかりです。山梨県立美術館はその後もミレー《落ち穂拾い、夏》を約4億円で購入するなどミレー作品を約70点収蔵し、今では「ミレーの美術館」として海外からも観光客を集めています。
また1995年に開館した東京都現代美術館も、リキテンスタイン《ヘア・リボンの少女》を約6億円で購入しようとして「マンガに税金6億円?」と批判されました。しかし20年後の2015年、同サイズのリキテンスタイン作品《ナース》が約117億円で落札されたことで東京都現代美術館の見る目が正しかったことがわかりました。
鳥取県立美術館の《ブリロ・ボックス》も長い目で見ることが必要です。

ウォーホルのライバルだったリキテンスタイン

リキテンスタイン《ナース》
1964 年(9500万ドルで落札)

これまでにオークションで落札されたリキテンスタイン作品の最高額は《ナース》の9500万ドル(約117億円)です。これはポップアート作品としては当時の史上最高記録となりました。
この事実からもわかるように、ロイ・リキテンスタインはアンディ・ウォーホルと並ぶポップアートの二大スターです。
現在の知名度ではウォーホルに一歩譲るリキテンスタインですが、経歴を見るとウォーホルよりも5歳年上で、ポップアートの分野でも先駆者にあたります。
ウォーホルはアートをはじめた当初、『スーパーマン』や『スパイダーマン』などのコミックの絵を拡大した作品を制作していたのですが、それはすでにリキテンスタインがやっていたことを知り止めてしまいます。
ウォーホルが方向転換して手がけたのが、キャンベルのスープ缶やコカ・コーラの瓶や1ドル紙幣などの身近な日用品で、これが大成功します。ウォーホルのキャリアはリキテンスタインなしにはありえなかったと言うこともできます。

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リキテンスタインの傑作

リキテンスタイン《マスターピース》
1962年(1億6500万ドルで売買)

これまでに最も高額で売買されたリキテンスタインの作品は《ナース》ではなく《マスターピース》です。
オークションではなくプライベートセールで、2017年にアートコレクターの慈善家アグネス・ガンドから、大富豪の投資家スティーブ・コーエンに売却されました。価格は1億6500万ドル(約182億円)です。
ウォーホルの作品の最高価格が、同じ年にプライベートセールで売却された《ショット・オレンジ・マリリン》の約2億ドル(約220億円)なので、ほとんど引けを取りません。
タイトルの「マスターピース」は「傑作」という意味です。この作品はコミックの一コマを拡大したもので、絵の中の女性は隣の男性に向かって次のように語りかけています。
「なんでよ、ブラッド・ダーリン、この絵は傑作よ! もうすぐニューヨーク中があなたの作品を求めるわ!」
このセリフは元コミックのオリジナルではなくリキテンスタインが改変したもので、当時はまだ駆け出し作家であった自分自身を鼓舞するものだったと考えられています。

再評価が進むリキテンスタイン

リキテンスタインといえば、上記のようなアメリカン・コミックの絵が有名ですが、彼がこの作風で制作していたのは1961年から65年のおよそ5年間です。
それ以前は、美術講師をしながら抽象表現主義などさまざまな作風を試していました。マンガの絵を描き始めたのは、自らの子どもからの影響だったそうです。
コミックの絵で名声を得たリキテンスタインは、1965年以降は彫刻に挑戦したり、ピカソやゴッホの名画をコミック調に描き直したりと活動の幅を広げていきました。
1997年に73歳で亡くなったリキテンスタインは死後25年を迎えて再評価が進み、近年はその作品の価格上昇が目立っています。
リキテンスタインの版画の平均販売価格を見ると、2021年に大きく上昇して新たな相場が形成されたことがわかります。
2017年から2022年の5年間で、リキテンスタインの版画の市場規模は36%、平均価格は32%上昇しました。なかでも1967年のリトグラフ版画《爆発》は5年間で7倍近くの価格上昇があり、約570%もの投資リターンを生みました。

リキテンスタインの版画作品の平均販売価格推移(単位:英ポンド)
出典:MyArtBroker

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