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ドウツの故郷セネガルってどんな国?
~ダカール・ビエンナーレが開催されるアート振興国

翠波画廊が取扱いを始めたアフリカのアーティスト、ドウツ。
彼の出身国はアフリカのセネガルです。
ところで、セネガルについて私たちの知識はどれくらいあるでしょう。
サッカー好きな人なら、セネガルがしばしばアフリカ代表としてワールドカップに出場する強豪国であることを知っているかもしれません。
音楽好きな人なら、グラミー賞受賞歌手のユッスー・ンドゥールの名前をあげるでしょう。
ほかにセネガルについて知っていることはありますか?
今回はセネガルとセネガルのアート事情についてご紹介します。

 

意外と広いアフリカ大陸

私たちはついアフリカを一つの同じ地域として考えてしまいがちですが、それはヨーロッパ人が、日本と韓国と中国を同じアジアだと考えるようなものです。
アフリカの人々にとって、アフリカの国々はそれぞれでまったく異なります。
たしかに身体的特徴や文化的特徴が似ているところはありますが、各国には独自のカルチャーやライフスタイルがあり、決して同じではありません。
実際、アフリカはとても広い地域です。南北の距離は8000キロメートルで、これはなんと日本からスウェーデンまでの距離とほぼ同じです。
またアフリカの面積は、日本の約80倍で、これはアメリカとヨーロッパと中国を足したすべてよりも広いのです。
このように広大なアフリカの中には54の独立国があって、そのうちの一つがセネガルになります。

セネガルはアフリカのどこにある?

セネガルの場所はアフリカ大陸の最西端、地図でいえば北西に当たります。アフリカの西端は、セネガルの沖合にある島国のカーボベルデ共和国なのですが、アフリカ“大陸”の西端といえばセネガル共和国になります。
ちなみにカーボベルデとはポルトガル語で「緑の岬」を意味します。もともとはセネガルの最西端の半島がカーボベルデ(ベルデ岬)と呼ばれていたのですが、なぜかそれが対岸の諸島国家の国名になってしまいました。
さて、アフリカ大陸は南北に長いので、それぞれの地域で気候や文化や生活習慣が大きく異なります。
通常、アフリカは5つの地域に分けて考察されることが多いです。
それらの地域は、北から時計回りに、北アフリカ、東アフリカ、南部アフリカ、中部アフリカ、西アフリカと呼ばれています。


 

北アフリカ地域には、エジプトやリビアやアルジェリアなど、ヨーロッパとのかかわりが深い国が多く、アラブ系が多いためにホワイトアフリカと呼ばれています。
東アフリカ地域は、ソマリアやケニアやタンザニアなどインド洋に面していて、アラビア半島やインドの商人との交易で繁栄していました。そのため人種や文化の混淆も進み、マダガスカルなどはアフリカというよりアジアに近い文化で、稲作が盛んです。
南部アフリカ地域は、喜望峰など大航海時代の航海ルートとして有名です。オランダ人やイギリス人が入植した南アフリカ共和国は、かつては人種対立が深刻でした。
中部アフリカ地域は、カメルーンやチャドやコンゴ民主共和国などフランスの植民地だった国がメインで、現在も公用語としてフランス語が多く使われています。
最後に、セネガルの位置する西アフリカ地域は、早くからヨーロッパの侵攻を受けて、奴隷や黄金を奪われました。そのため、かつては奴隷海岸や黄金海岸や象牙海岸などと呼ばれていました。
セネガルの5つの世界遺産のうち、最初に登録されたゴレ島は、奴隷貿易の拠点として栄えた島で、かつての奴隷収容所である「奴隷の家」が島内に残されています。

 

 

フランス50フラン紙幣
≪サン=テグジュペリとサハラ砂漠を飛ぶ
飛行機と星の王子さま≫

サン=テグジュペリとセネガルの関係

セネガルを植民地化したフランスが最初の拠点としたのは、セネガル川河口に浮かぶ三角州のサン=ルイ島です。
島の名前は、フランス王のルイ9世からつけられたものですが、もともとこの地に住んでいたウォロフ族はンダールと呼んでいました。この島も、後にユネスコの世界遺産に登録されました。
このように、セネガルを語るうえで、かつての宗主国フランスとのかかわりは外せません。現在の公用語もフランス語ですし、首都ダカールやダカール港などの開発を行ったのもフランスです。


 

1926年には、フランスの国民的作家であるサン=テグジュペリが、フランスの都市トゥールーズとセネガルの首都ダカールを結ぶ航空線のパイロットとなりました。

 

 

サン=テグジュペリ『星の王子さま』
(新潮文庫)

パイロットの主人公がアフリカのサハラ砂漠に不時着するお話『星の王子さま』を、サン=テグジュペリが書くのはその後のことです。
サン=テグジュペリ自身がイラストも手掛けたこの本は、第二次世界大戦中の1943年にアメリカで出版されたものですが、いまでは世界200カ国で1億5000万冊と、長く愛される作品になりました。

 

セネガルのアート事情

フランスの植民地だったセネガルが自治権を回復したのは1958年のことです。
フランス領西アフリカは、紆余曲折を経て、セネガル、モーリタニア、マリ、ギニア、コートジボアール、ニジェール、ブルキナファソ、ベナンの8つの国に分かれて独立することになりました。
その中で最も繁栄していたのがセネガルです。フランス領西アフリカの首都であったダカールは、そのままセネガルの首都となり、西アフリカの中心地と目されるようになりました。
たとえば、セネガルの首都ダカールは、パリからダカールまでの1万2000キロメートルを車で走り続けるダカール・ラリーのゴールとして知られていました。現在は走る場所が南米に変わっていますが、ダカール・ラリーの名称がそのまま残っています。
また、ダカールでは2年に1度、アフリカ最大の現代アートの祭典であるダカール・ビエンナーレが開催されています。これは1990年から数えて今年で30年目を迎える、歴史あるイベントです。
翠波画廊で取り扱っているセネガルの作家ドウツも、2000年のダカール・ビエンナーレにインスタレーション・アートの「トレイン・トレイン・メディナ」を出品しました。

さらに、グラフィティアート(ストリートアート)のフェスティバル(祭典)であるフェスティグラフも、毎年ダカールで開催されています。こちらは2019年に10回目を迎えました。このイベントには、アフリカだけでなくヨーロッパからもグラフィティアーティストが多数参加しています。
セネガルの初代大統領は、アフリカ系として初めてアカデミー・フランセーズの会員になった詩人のサンゴールです。そのためセネガルはアートに対して力を入れている国として知られています。
ちなみにサンゴール大統領は、自らセネガル国家の歌詞も書いています。チェコの初代大統領であるヴァーツラフ・ハヴェルも劇作家として有名でしたが、芸術家が国のトップになると、その国に対するイメージが良くなりますね。


 

 

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