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バンクシーの版画はなぜ人気なの?
過去5年間に値が上がった作品はこれだ!

バンクシーは正体を隠しているストリートアーティストで、その作品の発表の場は建物の外壁などがメインになります。
かつては制作資金調達のために、オリジナル作品の版画(リトグラフ)を少部数制作してプライマリーマーケットで販売していましたが、今ではほとんどおこなっていません。
需要と供給の関係からバンクシーの版画作品はセカンダリーマーケットで人気が高く、オークションではたいていの作品に買い手がつき、その価格も高めに維持されています。

バンクシーのジャックとジル

Jack And Jill Nursery Rhymes for Children

バンクシー《Jack&Jill》に描かれたジャックとジルは、日本で言えば太郎と花子に当たるようなよくある名前の子どもたちです。
ジャック&ジルのタイトルはイギリスのマザーグース(子守歌)にも使われているくらいで、英語圏では誰もがよく知っています。
バンクシーはこのかわいらしい子どもたちに警察の防弾チョッキを着せた絵を描きました。
これは子どもたちもまた警察の犬として使われるディストピア社会への風刺でしょうか。あるいは政府が人々の自由を制限しているというメッセージであるかもしれません。
この作品は2005年に350枚限定で販売されたものです。プライマリーでは数万円の価格であったものが、現在セカンダリーでは数百万円単位で取引されています。
《Jack&Jill》のサイン入りエディションは、2017年から2022年の5年間で価格が約5.5倍になりました。


バンクシー《Jack&Jill》2005(翠波画廊で過去に販売)

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バンクシーのパルプ・フィクション

バンクシーのサインなし版画で最も人気が高いのは《Pulp Fiction》です。
『パルプ・フィクション』はアメリカのクエンティン・タランティーノ監督による映画作品のタイトルで、もともとは安っぽい紙質の雑誌に連載されている三文小説を意味しました。
バンクシー《Pulp Fiction》は映画のワンシーンを描いたもので、マフィアに扮したジョン・トラボルタとサミュエル・L・ジャクソンがあわれな犠牲者に銃をつきつけています。
しかし、映画では銃だったものが、バンクシーの絵では黄色のバナナに変化しています。
この黄色のバナナは、アンディ・ウォーホルの有名なバナナ・ジャケットを彷彿とさせます。また、バンクシーはよく人間を猿にたとえて描いているので、マフィアを知恵の足りないモンキーと揶揄したとの解釈もできるでしょう。
あるいは、別の作品でテロリストが投げる火炎瓶を花束に変えて描いた平和主義者のバンクシーは、銃をバナナに変えることで反暴力のメッセージを込めたのかもしれません。
バンクシー《Pulp Fiction》のサインなしエディションは、2017年から2022年の5年間で値段が約7.5倍になりました。一方、サイン入りエディションも同じ期間に約3倍になっています。


クエンティン・タランティーノ『パルプ・フィクション』(パラマウント)より

バンクシー《Pulp Fiction》2004

バンクシーのモロンズ

バンクシー《Morons》は、翻訳すると「バカども」となる挑発的なタイトルで、美術品オークションに参加する人々を描いています。
絵の中で競売にかけられている作品は「こんなものを買うバカどもがいるなんて信じられない」(I can’t believe you morons actually buy this shit)と文字で書かれているだけです。
この作品の構図は、1987年に安田火災海上保険(現在のSOMPOホールディングス)が、ゴッホ《ひまわり》を当時の史上最高値となる約58億円で落札したときの様子がもとになっています。それまでの美術品の最高落札額は約19億円であり、誰も予想していない金額になったことから世界的なニュースとして報道されました。
バンクシーは、美術品の価格があまりにもバカげた金額になっているとこの作品で批判したのですが、皮肉なことにこの作品自体が人気となり価格が高騰しています。
バンクシー《Morons》のサイン入りエディションは、2017年から2022年の5年間で約3.5倍の価格になりました。
この作品はもともと2006年にLAで開催された展覧会「Barely Legal in LA」(LAでぎりぎり合法)においてサインなしエディションとして発表されたものです。それらは《Morons (LA Edition)》として知られています。その後、2007年に限定150枚のサイン入りエディションが販売されました。
バンクシーは2018年に、オークションに出品された自作の《風船と少女》を、こっそりと額縁に仕込んだシュレッダーで落札直後に細断するというパフォーマンスを行い、美術品の価格高騰を再び批判しましたが、破壊された作品もさらに値が上がるというかたちでマーケットに敗れています。

1987年のゴッホ《ひまわり》オークションの様子

バンクシー《Morons (LA Edition)》2006-2007
(翠波画廊で過去に販売)


また、《Morons》の版画の1枚は、それを入手した投資グループによって、NFT化されてから焼却されるというパフォーマンスの対象になりました。その1枚は、デジタル世界にのみ存在する作品となり、NFTオークションに出品されました。

Authentic Banksy Art Burning Ceremony (NFT)

バンクシーのスープ缶

アンディ・ウォーホルの《キャンベル・スープ缶》をアレンジしたバンクシーの《スープ缶》は、アメリカのメーカーのキャンベルではなく、イギリスのスーパーマーケット最大手のテスコのプライベートブランドを描いています。
ウォーホルは《キャンベル・スープ缶》で、大衆が日常的に消費する大量生産物を描くことで、希少で貴重という伝統的な芸術観にアンチテーゼを突きつけました。
バンクシーの《スープ缶》のオリジナルも、ニューヨーク近代美術館(MOMA)の展示壁に勝手に掛けられて6日間誰にも気づかれなかったなど、美術館に飾られればどんな作品でも芸術になると、ウォーホルのように旧来の芸術観を揺さぶりました。
またバンクシーは、1ペンスでも安くするために自社ブランドを提供する大手スーパーマーケットの姿を通して、弱肉強食の経済至上主義を批判しているようにも受け取れます。
しかしながら、この作品のサインなしエディションは過去5年間で価格が約5倍になるなど、最も資本主義の恩恵を受けたかのような皮肉な結果になりました。






アンディ・ウォーホル《Campbell’s Soup》1962

バンクシー《Soup Can》2005(翠波画廊で販売中)

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