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あれも絵画、これも絵画、いったいどこまで絵画なの?
絵画の定義と驚きの事実を紹介!

あらためて考えてみると、絵画って不思議ですよね?
まず、読み方が「かいが」と結構難しいです。絵も画も「え」と読みますが、「絵」は人が描いたものを意味し、「画」は2次元の平面上に構成されたかたちを意味する言葉です。
つまり人が意図的に構成した2次元の美術が絵画なのです。

絵画の定義を知っていますか?

絵画とひとくちに言っても、みなさんがイメージするものはそれぞれ違うかもしれません。
たとえば、子どもの落書きのようなパブロ・ピカソの絵画と、日本の国民的画家である東山魁夷の風光明媚な絵画とを並べて飾ると、ちょっと違和感があります。

パブロ・ピカソ《想像の中の肖像 69.3.12 I》

東山魁夷《山峡清晨(新復刻)》


しかし、これはどちらも絵画です。
絵画の定義は「紙やキャンバスなど平面の支持体の上に、絵具などの顔料を用いて何らかの図案を平面で表したもの」となります。
「支持体」という言葉は耳慣れないですが、空中に絵具を塗ろうとしても重力に従って落ちてしまうため、絵具を定着させるための場所が必要という意味です。
顔料は絵具のことです。これはゴッホのように盛り上げてもいいのですが、それが度を越して立体的に表現することが目的となってしまうと絵画とは言えません。
絵画とは、あくまでも平面の上に表現した2次元の視覚芸術となります。

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絵画の境界を広げたジャクソン・ポロック

ジャクソン・ポロック《No.5, 1948》

支持体の上に顔料で何かを描けばよいのかとばかりに、絵画表現の限界に挑戦した画家はたくさんいます。
たとえば、アメリカのジャクソン・ポロックは、絵具を撒き散らす「アクション・ペインティング」という技法で作品を作りました。ポロックの作品を見ると、ピカソの絵はまだ何を描こうとしているのか理解できると感じることでしょう。
ちなみに、ここに掲載した《No.5, 1948》は約160億円(1億4000万ドル)で売買されています。

現代アートの極北を歩むゲルハルト・リヒター

ゲルハルト・リヒター《Blood Red Mirror》

混沌とした絵具の洪水のポロックとは逆に、支持体を同じ色で塗りつぶしてしまう画家もいます。
たとえば、ドイツのゲルハルト・リヒターはスーパーリアリズムから抽象絵画まで多彩な作風で知られていますが、そのなかには一色で塗ったかのように見える作品もあります。
《Blood Red Mirror》(血のような赤い鏡)と名づけられたこの作品は、オークションにて約1億円で落札されました。

2.5次元に挑戦したルーチョ・フォンタナ

ルーチョ・フォンタナ《Concetto spaziale, Attese》

ただ一色で塗りつぶすだけでは芸がありません。
イタリアのルーチョ・フォンタナは、塗りつぶしたキャンバスをナイフで切り裂いて、裂け目をつくりました。
フォンタナの作品は、何らかのかたちを描いたわけではありませんが、下手な絵よりもよほど雄弁に何かを表現しています。
また、ただキャンバスを切り裂いただけのように見えますが、実はフォンタナは裂け目がより美しく映えるように、キャンバスの裏に黒い紙を貼っています。もちろんキャンバスにも色が塗られています。
実は意外と丁寧に制作された作品なのです。
厳密に言えばこれは3次元の作品ですが、絵具の盛り上がりと同様に平面的に鑑賞できるので、ぎりぎり2次元の絵画と呼べるでしょう。
この作品は約1.5億円で販売されました。

落書きのような絵画のサイ・トゥオンブリー

サイ・トゥオンブリー《Untitled》

面の支持体の上に平面で何かを描いていれば、どんなものでも絵画と呼べそうです。
そのため現代アーティストのなかには、しばしば「落書き」と呼ばれかねないような作品を作る人もいます。
アメリカ出身で、イタリアに移住した画家のサイ・トゥオンブリーの作品は、見る人をよく困惑させます。
ここで紹介するのは、2015年にサザビーズ・ニューヨークにて約87億円(7053万ドル)で落札された絵です。
「黒板」シリーズの連作の一つで、まさに黒板にチョークで描かれた落書きのように見えますが、実際はグレーのキャンバスに油性絵具とクレヨン、鉛筆を使って描かれています。
サイ・トゥオンブリーは若い頃に陸軍の暗号解読者として働いていましたから、もしかすると何らかの暗号なのかもしれません。

幾何学的な美を追求したバーネット・ニューマン

バーネット・ニューマン《Black Fire I》

ジャクソン・ポロックやサイ・トゥオンブリーなどのアメリカの抽象画家たちは、抽象表現主義と呼ばれます。
絵具を叩きつけるような荒々しい「アクション・ペインティング」の作風が目立つ抽象表現主義ですが、そのなかには静謐で理知的な作風もあります。
それが「カラーフィールド・ペインティング」と呼ばれる色彩を重視した表現です。
代表的な画家はバーネット・ニューマンです。
彼の作品は、わずかな線と面で構成したものが多く、誰にでも描けそうでありながらもバランスがすぐれていて、視覚表現として成立しています。
ここに掲載した《Black Fire I》は、2014年のクリスティーズ・ニューヨークにて約90億円(8420万ドル)で落札されています。
ちなみにバーネット・ニューマンの最高売却額は、画面の9割以上が赤く塗りつぶされた《Anna’s light》の約103億円(手数料別)です。
《Anna’s light》は、もともと日本のDIC川村記念美術館が創立時から目玉作品として所蔵していて、横幅が6メートルを超えるこの作品のために鑑賞距離を長くとった特別なニューマン・ルームにて披露していたのですが、2013年に海外企業に上記価格で売却しました。


翠波画廊では、冒頭でご紹介したピカソの作品を取り扱っています。
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