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今こそ見るべき、知るべき“ピカソ”
~バイエラー財団美術館と国立ピカソ美術館

先日フランスなど欧州に出張してきました。今回も作家さんに会ったり、現地の作品を仕入れたりと、実りの多い出張となりました。今回は、ピカソのよい展示をしていた2つの美術館についてお話します。

 

まずは、スイスのバーゼル郊外にあるバイエラー財団美術館です。ギャラリーを経営し、敏腕ディーラーとして活躍したバイエラー氏が建てた美術館で、印象派から現代アートまで、バイエラー夫妻が収集した約200点の作品が収蔵されています。また、建物は人気の建築家、レンゾ・ピアノの設計した美術館として話題となっています。

 

スイス全国のみならず、ヨーロッパ各国から毎年およそ34万人が訪れるという、スイスで一番入場者が多い美術館と言われているところです。そのせいか作品表記もフランス語やドイツ語などが併記されており、あらゆる国の鑑賞者を受け入れている雰囲気を感じます。
常設展示では、ピカソやジャコメッティ、クレーやマティスといった近代美術なども展示されています。

 

 

 

ピカソ初期作品の展覧会

今回はちょうど、キュビズム前の6年間に絞った初期作品の展覧会を開催中でした。 ピカソは生涯、その年代によって作風が様々に変化しています。今回の展覧会は初期に絞っているため、特に色々なテイストの作品を楽しむことができました。例えば、有名画家の作風をまねて描いたロートレック風の作品や、ドガ風の作品などもあり楽しめました。

「扇子を持つ女」(1905年)

青を多用し、生と死、貧困、そして社会の底辺に生きる人々などを題材にした青の時代の作品の他、初期銅版画の傑作「貧しき食事」(1904年)も展示されていました。

 

 

「貧しき食事」は以前、翠波画廊にも入荷したことがありますが、あっという間に売れてしまいました。これはなかなか出会える作品ではないこともありますが、このように近代美術の宝庫と呼ばれる有名な美術館で見ることができるというのは画商として感慨深いものがあります。

 

 

他にも様々なピカソが展示されており、来場者は次々と写真に収めたり、じっくり向き合ったりと、それぞれの鑑賞法でピカソを堪能しているようで、館内は賑わっていました。 バイエラー財団美術館が年に3~4回開催するこのような特別展は、毎回美術界で話題となり、高い評価を得ています。そのため今回の展示も質の高い作品が多いのはもちろんですが、やはり20世紀最大の芸術家であるピカソを用いたのが大きいように思います。

 

 

 

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ピカソとカルダー、遊び心のあるユニークな展覧会

もうひとつ、今回の出張で訪れたのは、パリにある国立ピカソ美術館です。ここではちょうど、モビールという動く彫刻を考案したアーティスト、カルダーとピカソの展覧会が開催されていました。

 

カルダーのモビールとピカソのキュビズムの作品を同じ部屋に展示するなど、二人の独創的な世界観が見事に融合し、響き合う、ユニークな空間を楽しむことができました。

左:カルダー、右:ピカソ

 

またここではピカソのユニークなリノカットを見ました。 こちらは女性の顔(帽子の女性の頭)が描かれていますが、鑑賞者は首を右に傾け、横向きで見ると、風景画(海水浴場のある風景)に見えます。直線的に見た一面だけでは本質を捉えきれないピカソの芸術性、そして何より遊び心が垣間見えます。

 

横向きで見てみると・・・

 

ピカソもカルダーも、発想と創造の斬新さが人々を刺激し、今もなお世界中の人を惹きつけるのみならず、のちの芸術家に大きな影響を与えています。二人には、独創性はもちろん、見る人を楽しませる遊び心が共通してある魅力のように思えます。この展覧会は、鑑賞者に新たな視野をもたらす、貴重な機会です。8月25日まで開催しているようですので、興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょう。

 

 

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ピカソの強さ

最近、2019年上半期の Artprice100(C)指標の内訳が発表されました。 Artpriceとは、美術品の価格および索引データバンクにおけるグローバルリーダー。3000万件以上のアートインデックスと、70万人以上のアーティストをカバーした競売データを有するものです。

これによると、100を総合と考えたうち、指標の占める割合が一番多いのがピカソで、全体の9.1%を占めています。ピカソの取り扱いが第二位のアンディ・ウォーホル(6.4%)、第三位のモネ(4.5%)と比べても飛びぬけて高く、ピカソの盤石な強さを実感します。

 

ピカソは作品数の多さ、そして表現方法の多様さにおいて、群を抜いていると言って過言ではありません。翠波画廊でもピカソについては力を入れて取り扱っておりますが、私たちはまさに今こそピカソに注目すべき時であると思っています。

 

ピカソの芸術は未来への可能性を拓いた画家

1881年に生まれたピカソは、年代によって様々な表現で作品を制作し、決して一つの表現で満足することなく、常に新しいスタイルを生み出してきました。ピカソは、これまでの絵画の固定概念を覆し、新たな表現の可能性を切り拓くことで、その後の画家たちに大きな影響を与えてきました。つまり、ピカソは20世紀を代表する芸術家であると同時に、常に時代の先導者として、世界中に生きる芸術家たちの創造の種となり、肥料となり、そして原動力となって美術界を牽引している存在といえます。そのためピカソは、未来への可能性を拓いた画家と言えます。

 

 

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ピカソは現代社会に必要とされる存在

現代社会は、ITやAIなどの発達によって、かつてないほど驚異的な速度で進化しています。しかし残念ながら、すべての人がその速度で共に進めているわけではありません。どの世界においても、歪みや澱が生じてしまっていたり、何かのきっかけで取り残されるように後退したりといった、挫折や苦汁を味わっている人が必ずいます。新世紀になっても、なお、すべての人が幸福であるとはいえないのです。 だからこそ今、ピカソが必要なのです。ピカソは天才かもしれません。しかし、ただ天才だったわけではありません。生涯をかけて何千という作品を生み出した多作の作家です。新しいものを生み出すために破壊する、どん底から真の光を得る、そこにこそピカソの才能があったのです。情熱と言い換えてもいいかもしれません。

 

ピカソの優れたビジネス感覚

ビジネスの世界で近年アートシンキングが注目されてきています。ビジネスの局面をアートの柔軟で自由な発想で打開するという新しい考え方です。このビジネス感覚を誰よりも持っていたのもピカソです。自らの作品をより多くの人に知ってもらうための努力も惜しみませんでした。そのため、現在ピカソが世界中で求められ、作品に大きな価値付けがされているのは、単にアート作品そのものの良さだけではなく、ピカソという人間性、ピカソという世界そのものによるのだと私たちは考えます。

 

芸術は、一部の「アート好き」な方たちだけに愛されるものではありません。そのため、翠波画廊では、人間を人間たらしめている芸術という芯を、世界中すべての人へ届けたいと思っています。だからこそ、今ピカソを紹介したいのです。現代社会に生きるすべての人へ、毎日を必死に生きて働いている人へ、ぜひ知ってもらいたいのです、ピカソの真の姿と価値を。

 

そこで今回は、今お勧めしたいピカソの特別な作品をご紹介します。 HP未公開のため、このたび初公開となる作品です。

「顔」 1959年 パステル 16.5×16.4cm クロード・ピカソ鑑定書付

1959年5月11日~7月31日にマルセイユのカンティニ美術館で開催された「ピカソ 傑作50選展」のパンフレットの扉ページに描かれた珍しい作品です。描かれた自由な絵柄のパステルは、ユーモアセンスも感じられる、ピカソらしい作品です。 ピカソに「普通」などという言葉は存在しません。作品はどれも個性的でピカソ世界が表現された斬新なものばかりですが、本作はその中でも特に珍しい作品といえます。 ピカソとの最高の出会いとして、そして一生の宝としてお勧めいたします。

 

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こちらの作品を初公開するのは、翠波画廊で8月に開催する企画展です。スペインの天才、異才、奇才の三大芸術家たちの饗宴にぜひお越しください。

 

ピカソ・ミロ・ダリ スペイン三大巨匠作品展

8月5日(月)~17日(土)10:00~18:00<日祝休>

 

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