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世界一人気の画家とは?
~グーグルの検索数から見えてくる国の違い

世界でいちばん人気のある画家は誰でしょうか?
オークションの売上でいえばピカソです。
展覧会の回数と集客でいえばゴッホでしょうか?
昨今のメディアの登場回数でいえばバンクシーかもしれません。
この手の議論は、好みが分かれるので決着がつきません。
イギリスのアートサイトArtSupplies.co.ukは、この問題にグーグルにおける検索回数という客観的なデータを用いて一つの回答を提示しました。
グーグルキーワードプランナーを使って、2020年の1年間に、世界各国でそれぞれ最も検索された画家を調べたのです。

 

アジアで人気の画家は?

アジアで最も人気の画家 出典:ArtSupplies.co.uk

日本で最も検索されていた画家は、バンクシーです。
コロナ禍に襲われた2020年は、バンクシーのストリートアートが注目を集め、その作品の価格が急上昇した年でもありました。
アジアで、同じくバンクシーを最も多く検索していたのは、ロシアと台湾です。
そのほかの国では、バンクシーがいちばん人気だったわけではありません。
イギリスで生まれた現代アートのバンクシーは、ともすれば富裕層の道楽と見られる面があり、価格の話も、アジアの多くを占める低所得国ではひびきません。
インドやアラブ首長国連邦など南アジアを中心に21か国の支持を集めたのは、誰が見てもその技術の高さがわかる、古典絵画のレオナルド・ダ・ヴィンチでした。
また、カザフスタンやキルギスタンなどコーカサス地方、イスラエルやサウジアラビアなどの中東地域、そしてタイやベトナムなど東南アジアの合計15か国で幅広く人気だったのは、情念が見る人に伝わってくる、近代絵画のフィンセント・ファン・ゴッホでした。
そのほか、インドネシアではジョアン・ミロが、韓国ではデイヴィッド・ホックニーが、イエメンではウィリアム・ブレイクがそれぞれ1位でした。それぞれの国でメディア報道などをからめた何らかの事情があったのかもしれません。
変わっているのはフィリピンです。他の国が美術史のビッグネームを検索しているのに対して、フィリピンの人々が最も多く検索したのは、フィリピン人画家のフアン・ルナでした。おそらくフィリピン国内でとても愛されている国民的な画家なのでしょう。

ヨーロッパで人気の画家は?

ヨーロッパで最も人気の画家 出典:ArtSupplies.co.uk

では、ヨーロッパではどのような画家が最も多く検索されていたのでしょうか?
ヨーロッパは出身国イギリスを含むだけにバンクシーの人気が高く、イギリスやフランスやオランダなど10か国でバンクシーが1位でした。
このバンクシーと同数で並んだのが、メキシコの女性画家フリーダ・カーロです。
メキシコの旧宗主国であるスペインをはじめ、ギリシャやトルコなどの地中海東岸部、そしてスウェーデンやフィンランドなど幅広い地域でフリーダ・カーロが支持されました。
しかし、最も多くの国で検索されていたのは、やはりレオナルド・ダ・ヴィンチです。チェコ、ポーランド、ウクライナ、ルーマニアなど経済面で西欧に遅れをとる東欧諸国では、ダ・ヴィンチの古典絵画が人気を集めたようです。
少数票となったのがベラルーシのパブロ・ピカソ、ベルギーのキース・ヘリング、エストニアのニコ・ピロスマニでした。
それにしてもジョージア(グルジア)の山下清とも言われるニコ・ピロスマニが、なぜ遠く離れたバルト海のエストニアで最も検索されているのでしょうか。
その答えとして、エストニア国内の有名レストラン・チェーン店の存在があげられます。ジョージア料理を出すそのレストランは、その名前を故国の画家への敬愛からピロスマニとしているのです。
アメリカ人のマクドナルドさんの名前が世界中で検索されるのと同じ現象が起きているのでしょう。


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アフリカで人気の画家は?

アフリカで最も人気の画家 出典:ArtSupplies.co.uk

ここまでの結果から見られるように、世界各国で人気の画家は、それぞれの国の政治的、地理的、経済的事情の影響を受けます。
それが最も顕著にわかるのがアフリカです。
アフリカは、地理的に北アフリカ、西アフリカ、中部アフリカ、東アフリカ、南部アフリカの5つの地域に分けられます。
地中海に面していて、古くからヨーロッパとの交易があり、アラブ人が多いためにホワイト・アフリカとも呼ばれる北アフリカでは、ゴッホが人気でした。
一方、フランスやベルギーの植民地となっていて、公用語がフランス語となっている西アフリカや中部アフリカでは、フランスで活躍したピカソが最も多く検索されていました。
また、イギリスやドイツやポルトガルの植民地となっていて、主に英語を公用語とする東アフリカや南部アフリカでは、レオナルド・ダ・ヴィンチがよく検索されています。
このように見ると、ピカソは世界的な人気ではダ・ヴィンチにはまだ届かないようです。
西アフリカや中部アフリカでも、フランス語圏ではないガンビアやギニアビサウ、シエラレオネ、リベリア、ガーナ、赤道ギニアでは、ピカソよりもダ・ヴィンチの検索回数のほうが上位に位置していました。
同様に、ナイジェリアとウガンダではディエゴ・ベラスケスが、チャドとジブチではフリーダ・カーロが人気となっていました。

2020年に世界でいちばん検索された画家は?

以上の結果に、南北アメリカとオセアニアの各国を加えて集計された結果は、レオナルド・ダ・ヴィンチが82か国で、ダントツの1位でした。
2位はフリーダ・カーロで29か国、3位はフィンセント・ファン・ゴッホで24か国です。
4位に食い込んできたのが、本国イタリアをはじめ、ドイツやオーストラリア、中国などで最も多く検索されたアルテミジア・ジェンティレスキです。
アルテミジアは、ルネサンス以降のイタリアの女性画家です。フィレンツェの美術アカデミーにおける初の女性会員になったことからもわかるように腕は確かでしたが、女性画家の少ない時代ゆえに性差別を受けることも多く、レイプ裁判などスキャンダルの的になりました。
2020年7月8日に、グーグルがアルテミジアの生誕427周年を記念して、トップページに彼女のグーグル・ドゥードルを掲載したことから、ネットでの知名度があがりました。
アルテミジア・ジェンティレスキに次ぐ5位には、アフリカでの人気を反映してパブロ・ピカソ、6位にはバンクシーが入っています。

世界で最も人気の画家 出典:ArtSupplies.co.uk

2020年に世界各国のGoogleで最も検索された画家ランキング

1. レオナルド・ダ・ヴィンチ 82か国
2. フリーダ・カーロ 29か国
3. フィンセント・ファン・ゴッホ 24か国
4. アルテミジア・ジェンティレスキ 23か国
5. パブロ・ピカソ 18か国
6. バンクシー 14か国

ちなみに、Artpriceによれば、2021年上半期の世界の美術市場の売上高ランキングでパブロ・ピカソは1位、バンクシーは5位となっています。
どちらのランキングにおいても、存命アーティストのトップがバンクシーであることは、彼の影響力の大きさを示しています。
2021年12月5日まで、東京・天王洲の寺田倉庫G1ビルにて「バンクシーって誰?」展が開催されています。バンクシー非公認の展覧会ですが、展示が充実しているので一見の価値があります。

 

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