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どのような絵画を買えば値が上がるのか
~名声の確立した画家は安心だが値段もすでに高い

資産形成のための投資商品はいろいろありますが、絵画への投資をお考えになったことはありますか?
歴史的に認められた絵画はその価値が安定していて、また突然の再評価によって価格が高騰する楽しみもあります。
しかし、絵画投資にはさまざまな罠があるので、どのような絵画を買えば良いのか、一緒に考えてみましょう。

 

まず、絵画がどれくらい値上がりをするかの事例を見てみます。
2017年、ダ・ヴィンチの「サルバトール・ムンディ」に記録更新されるまで、オークションの高額落札記録ナンバー1は、ピカソの「アルジェの女たち(バージョンO)」(1955)でした。この絵画は2015年のクリスティーズで、約1億8000万ドルで落札されています。
しかし、完成直後の1956年に、ピカソからコレクターに売却されたときの価格は、たったの21万ドルでした。60年間でその価値は850倍以上になったのです。
もちろん、当時のピカソはすでに巨匠でしたし、21万ドルの絵画は決して安い買い物ではありません。
ここでのポイントは、ピカソが現在でもなお高額取引される人気作家であることです。1956年当時は、ピカソが値上がりを続ける作家かどうか、まだわかりませんでした。購入者には先見の明があったと言うべきでしょう。

個人が所有する有名絵画は、所有者の死去などによって何度も繰り返し売却されます。次は、価格の変遷がよくわかるピカソの「夢」(1932)について調べてみましょう。

 

ピカソ 「夢」 1932年 油彩

 

記録をさかのぼると、まず1941年に7000ドルで個人コレクターが購入しています。まだピカソも若く、お手頃な価格でした。
コレクターはこの絵画を気に入り、その後も手放すことなく持ち続けましたが、死後に遺族によってオークションに出品されます。1997年のことです。この時は約4840万ドルで落札されました。56年間で、その価格は7000倍になったのです。
さらに落札者は4年後の2001年、個人間取引でこの絵を売却してしまいます。価格は2割増しの約6000万ドルでした。4年間所有して楽しんでから高額で転売できたのですから、投資としては大成功です。
これで終わりではありません。新たな所有主も、12年後にこの絵を売却します。やはり個人間取引でしたが、その価格は1億5500万ドルでした。購入価格と比べると約2.6倍になっています。
ここでのポイントは、一度たりとも価格が下落していないことです。ピカソの絵画の価格相場が上昇を続けたこともありますが、美術史に残るような名作にはハズレがないのです。

 

値が上がるのはピカソばかりではありません。近年、再評価の波が著しい藤田嗣治も、その価格の上昇度合いには目を見張るものがあります。

 

藤田嗣治 「裸婦と猫」 油彩 1930年

 

1930年の作品「裸婦と猫」は2014年のサザビーズ(ロンドン)にて、約2億円で落札されました。そのわずか2年後の2016年、再びサザビーズ(香港)に出品された際には、約5億7000万円で落札されたのです。2年間でその価格が約3倍になったのは、記録的な出来事です。おそらく、この間に藤田嗣治の人気がうなぎのぼりになったのでしょう。
この事例からわかるのは、絵画の価格が世間での評価や人気と連動することです。とあるオークションで高額落札されればその作家の価格相場が跳ね上がりますし、逆に低額で終われば、その作家の価格相場は下がってしまいます。
ですから、力のある画商はしばしば推している作家の作品をオークションで高額落札して、その作家の価格を支えています。逆に言えば、大手画商が力を入れている作家の場合、世間的な人気よりも価格相場が上がっている可能性があります。
まだそれほどの実績がない現代作家の作品が、話題性だけで価格が高騰することがありますが、その人気が本当のものか一過性のものなのか吟味する必要があるでしょう。

 

翠波画廊では、作家の価値は死後30年を経て定まると考えています。
例えば、1980年代に非常に人気のあったマーク・コスタビという現代美術家をご存じでしょうか?当時、やはり世界的に有名なロックバンド、ガンズ・アンド・ローゼズのアルバムジャケットを手掛けるなどメディアの人気者でしたが、30年後の現在、あまり名前を聞かなくなりました。2018年現在、日本ではWikipediaに項目すらないのです。

 

ガンズ・アンド・ローゼズ 「ユーズ・ユア・イリュージョンI」のCDジャケット

 

もちろんコスタビは今もなお現役でアーティストとしての活動を続けています。その作品も決して悪いものではなく、好きな人は好きでしょう。しかし80年代の世界的な熱狂は既になく、作品も当時のような価格では売れません。
このように、存命の画家の場合はメディアでの流行に人気が左右されるので、価格も浮き沈みが避けられません。安い時に購入できれば高く売り抜けることができますが、高値掴みをしてしまうと不良債権になります。

それでは、逝去した画家の作品であれば安心かと言えばそうでもないのです。
一般に画家が死去すると、新しい作品が供給されなくなるために価格は上昇すると考えられていますが、実態はその逆で、通常は価格は下がります。
というのも、画家も生存中は、新作を発表したり個展を開催したりと何かと宣伝活動をするもので、そのために人気も下支えされるからです。
ところが、一番のスポークスマンだった画家本人がいなくなると、どうしても露出は減ります。つまり、宣伝が少なくなって作品の力だけで評価されるようになるため、徐々に人気が下がっていくのです。
それでも、遺族やファンや在庫を抱えた画商がいるうちは、それなりに価格も維持されます。しかし、死後30年も経つと生前の画家を知る人も、当時の人気を語る人も少なくなって、純粋に作品だけが残ります。そうなっても評価されている作家だけが、後世に名を残していくのです。
というわけで、安定した投資が目的であれば、作家の死後30年を目安に作品を購入することをおすすめします。もちろん、その画家の作品が大好きで資産価値は気にしないというのであれば、その限りではありません。

 


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