優れた芸術家だけに与えられた自由にして旺盛な想像力をいかんなく発揮してなんと生涯に制作した作品点数はおよそ１５万点近くといわれ「ギネスブック」に最も多作な美術家としてピカソは掲載されています。
制作点数もさることながら表現スタイルも時代とともにがらりと変えて

１９０１～１９０４年　青の時代、
１９０４～１９０７年　ばら色の時代、
１９０７～１９０９年　アフリカ彫刻の時代、
１９０７～１９１６年　キュビスムの時代、
１９１８～１９２５年　シュルレアリズムの時代

通常の画家であれば作り上げた表現スタイルを自身の個性としていくであろうはずが、ピカソはそれを惜しげもなく捨てて新たな表現へと突き進んでいきます。
自身の作り上げた表現スタイルをいとも簡単に捨て、次のスタイルへと変わっていくピカソの制作スタイルは、ある意味、目まぐるしく変わる世の中で新しいものが良いか悪いかはさて置き、変わっていかなければ時代に取り残されるという今の時代に生きる我々の脅迫観念にも似た価値基準と重なり合うようにも思います。
画家として作品の評価はもちろんのことピカソのひたすら作っては壊しを繰り返し、過去に執着することなくやみくもに前進を続けるそのひたむきな制作姿勢や生き様もまた現代の多くの人の共感を得て、ピカソの天才性と評価をより高めているのではないでしょうか。当社で扱っているピカソ作品一覧はこちらからご覧いただけます。

「マヤの肖像」

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