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投資資産としての絵画

 

絵画には様々な楽しみ方があります。
一つはもちろん見て楽しむこと。もう一つは飾って楽しむことです。飾ることは、単に絵画そのものを鑑賞するだけでなく、飾る場所全体の調和やインテリアを考える楽しみになります。
それから、所有する楽しみがあります。美術館に行けばいつでも見られる絵画より、私たちはなぜか所有している絵画に愛着を覚えるものです。所有欲は人間の根源的な欲求の一つです。気に入った一つを所有するのも良いものですが、たくさん集めるコレクターの楽しみもまた別にあります。
そして、所有する楽しみの中には、絵画の値上がりを待つ楽しみが含まれています。
実は絵画のような美術品は、古くから投資資産としての側面を強く持っています。
今回は、資産としての絵画について考えてみましょう。

 

芸術とお金の関係は微妙なものです。
「お金では買えないものがある」と精神性をうたう芸術観が確固としてありつつ、ピカソやダリのように成功した画家は莫大な資産を築いている事実があります。
また、2017年に約510億円で落札されたダ・ヴィンチの絵画「サルバトール・ムンディ」のように、世界にただ一点しか存在しない名画には、天文学的な価格がつきます。

レオナルド・ダ・ヴィンチ「サルバトール・ムンディ」

古代ローマの大理石像や、ルネッサンス期の絵画のような美術品は、二度と同じものを作ることができず稀少価値が高いので、時が経つにつれて価値が上がることはあっても、下がることはほとんどありません。
ですから、富裕層にとって美術品は、資産を保全するための投資先としても人気が高いのです。

なにしろ、財産は移ろいやすいものです。
例えばドイツでは、第一次世界大戦の敗戦によって10年間で物価が2万5000倍のハイパーインフレになりました。これは100円で売られていたパンが250万円で売られるようになることであり、5億円の銀行預金が、額面はそのままで2万円の価値しか持たなくなることでした。一国の政治経済に支えられている現金というものが、如何に不安定であるかがよくわかります。
ドイツほどではないものの、日本もまた第二次世界大戦の敗戦によってインフレとなり、1945年からの4年間で物価が100倍になりました。妻子のために10年間は働かずに暮らせるほどの資産を残して出征した兵士が、終戦後に帰国してみるとわずか1~2カ月の生活費にしかならなかったことを知らされるようなものです。
そのため資産家になると、どうしても財産を分散保有しなければならなくなります。政治的に不安定な国であればなおさらです。母国の戦乱、あるいは革命で没落した貴族の話は古今東西、枚挙にいとまがありません。

現在は、基軸通貨であるドルとユーロと円とで分散しておけば、ある程度は安心ですが、世界同時多発の核戦争による第三次世界大戦も起きれば、貨幣の価値は一瞬にして下落するでしょう。物資が欠乏した社会では、生き延びるために必要なモノの価格は際限なく上昇します。
そのため富裕層は、お金以外の資産にも分散投資することを怠りません。その代表格が不動産と株と債券です。
有限のリソースであり、持ち逃げされることのない不動産は、昔から価値の安定した資産です。核爆弾で都市がまるごと消滅したりすれば別ですが、重要な都市部の不動産の価値は急激に変動することはなく、また賃貸に出すことでフロー収入を得ることができるので人気の投資資産です。
とはいえ、かつての日本の不動産バブルのように、人気であるがゆえに投資熱が高まり、実体以上に価格が上昇した末に一気に下落することもあるので油断は禁物です。80年代のバブル景気時には、不動産価格が8年間で5倍になり、その後3年間で2分の1になりました。それでも貨幣ほどの大きな変動はないため、今でも安定した資産と見られています。
債権や株は、国家や会社などの組織に対する投資です。貨幣価値が変動しても、その組織の力が安定していれば大きな資産逃避先になりますが、組織が弱体化したり倒産したりすると、投資資産がゼロになる危険性もはらんでいます。逆に、その組織の力が急激に伸びることもままあるので、投資に魅力を感じる人も少なくありません。
以上は代表的な投資資産ですが、あまり知られていない割にメリットの大きい投資先が美術品です。なにしろ歴史ある美術品の価値は全世界で共通に認められたものですし、そのときどきの時流に翻弄される会社の株や債券と比べると資産として安定しています。
安定した投資資産としてよく国債があげられますが、美術品の文化価値は、一国の経済状況よりもはるかに長期的ですから、国債や貨幣に比べても価値が安定していると言えるかもしれません。

もちろん古美術品にまったく価値を認めないような、世界的な文化の大転換が起きれば一時的に価値が下がることはあります。
かつて2001年にイスラム教過激派のタリバンが、イスラムの偶像崇拝禁止の教えに反しているとして、アフガニスタンのバーミヤン渓谷にある大仏を破壊したことがありました。6世紀に作られた古代遺跡は文化的な価値が非常に高いものでしたが、当時バーミヤンを支配していたタリバン政権にとってはそうではなかったのでしょう。
あるいは、1966年からの中国の文化大革命とそれに続く混乱で、価値のわからない権力者によって中国の文化財が破壊されたこともありました。このように、権力者が交代することによって一時的に文化財の価値体系が混乱することはあります。
しかし、バーミヤンの大仏破壊も中国の文化大革命も、その後に世界的な大批判を浴びて、現在では破壊された文化財の価値は回復されています。もちろん、破壊された物自体は二度と元には戻りませんが、価値の紊乱は長くは続かなかったのです。

このように、美術品には投資資産としての魅力が大きくあります。今年は美術品の資産価値についても考えてみませんか。

 

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