アートコラム

藤田嗣治の絵がまたまた値上がりしています

2019/05/14

2018年10月11日、イギリスはロンドンのオークションで、一枚の藤田嗣治の絵画が競り落とされました。
その絵のタイトルは「La fête d’anniversaire」。日本語に直訳すると「誕生日パーティ」。
描かれたのは1949年6月のニューヨーク。戦争中に従軍画家をしていた藤田が、戦後に戦犯にされそうになり、日本を出奔してアメリカに半年間住んでいた頃の作品です。
この絵は当初、オークション会社によって119万ドルから172万ドル程度と見積もられていました。つまり、どんなに高くても2億円程度だと思われていたのです。
それまでの藤田の絵画の最高落札記録は、いちばん人気のある乳白色の裸婦でも約5億7000万円でしたから、過去の事例にならうのであれば妥当な見積価格です。
ところが、オークション当日、この絵はみるみる価格が上昇していきました――。

 

藤田嗣治の価格はいくら?

藤田嗣治「La fête d’anniversaire」の最終的な落札価格は、なんと937万ドル(約10億円)にのぼりました。これは当初の見積もり価格の5~8倍にのぼります。
もちろん、これまでに落札された藤田嗣治の作品の中でも最高価格に当たります。
なぜここまで価格が上昇したのでしょうか。

藤田嗣治「La fête d’anniversaire」

もちろん、絵自体の素晴らしさがあります。
画面の中では、擬人化された動物たちが誕生日パーティに集まり、乱痴気騒ぎを繰り広げています。戦時中に重苦しい絵ばかりを描かねばならなかった反動からか、ユーモラスなマンガのような場面です。
それなのに、絵柄はいつもの細密な藤田の細い線で、リアリスティックな描写がなされています。動物たちの表情は、何らかの人間模様を風刺するかのようです。
背後の壁には、藤田が描いたかのような裸婦のデッサンが貼られています。
日本を脱出した藤田の伸びやかな気持ちの伝わってくる絵です。

 


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藤田だけでなく草間彌生も!

2018年は、藤田嗣治の没後50年に当たります。東京と京都で過去最大級の回顧展が開催され、数多くの関連書籍が出版されました。
その影響でしょうか、2018年に藤田嗣治の作品は、全世界のオークションで総額3170万ドル(約35億円)の売上を上げました。これももちろん、藤田嗣治の過去最大の売上になります。
実は、「La fête d’anniversaire」の落札によって、藤田は自分自身の記録だけでなく、日本人画家の最高落札価格記録をも更新することになりました。
これまでの記録保持者は、草間彌生「No. Red B」で、約8億4500万円でした。

 

藤田嗣治と草間彌生は、世界的に最も人気のある二大日本人画家です。
作品単体では、藤田が草間を凌駕しましたが、年間売上高では、現役画家であり作品数の多い草間彌生が1億300万ドルと、藤田嗣治を大きく上回っています。
藤田と草間に続く日本人アーティストは、村上隆、白髪一雄、杉本博司、奈良美智といったあたりですが、藤田や草間の勢いには及びません。
たとえば、藤田嗣治の1930年の作品「Nu au chat」は、2014年のロンドンのサザビーズでは約2億円で落札されましたが、2年後の2016年に香港のオークションに出品された際には、約5億7000万円と3倍近い価格に跳ね上がりました。
草間彌生の作品も、似たような価格の急上昇を見せています。
この二人の作品の値上がりは妥当な評価額に達するまで続くでしょう。

 

 

アート作品を買う日本人が増えている

日本はあまりアート作品が売れない国だと思われています。
世界のアート市場規模、約7・16兆円の中で、日本の市場規模は2460億円で、全体の3・4%を占めるにすぎません。
世界第三位の日本のGDP(国内総生産)から考えれば、日本のアート市場規模は小さすぎるようにも思えます。
しかし、その裏では着実にアート市場が育っているとのデータもあります。
2018年の日本のアートオークションの売上高は約150億円にのぼり、前年比3割増となりました。
オークションだけでなくアート市場全体で見ても、3年連続で売上高が増加しており、徐々にファンが増えていることをうかがわせます。
アートフェア東京を主催する一般社団法人アート東京の「日本のアート産業に関する市場調査 2018」によれば、「国際経験豊かなビジネスパーソン」の50%は、過去に何らかのアート作品を購入した経験があるそうです。
また、購入した経験のない残り50%のうちの3割は、アート作品の購入に対する関心を持っています。
最近は、ビジネスマンがアートに関心を持つことが増えてきました。
購入に興味を持たれた方は、ぜひ翠波画廊にご相談ください。

 

藤田嗣治作品一覧はこちら >>

 


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