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ストリートアートにはポップミュージックがよく似合う(その2)
~カウズが描いたレコードジャケット

現在、翠波画廊では、バンクシー、インベーダー、カウズなどのストリートアーティストの作品を 扱っています。
ストリートアートにはさまざまな側面があります。
一つはアニメやポップミュージックなどのストリートカルチャーの要素です。
もう一つは、ストリートのグラフィティ(落書き)が持つ、秩序への挑戦や反体制といった政治的な要素です。
前回に引き続き、アメリカのストリートアートの歴史を追ってみましょう。

 

 

アメリカで最も有名なストリートアーティスト

OBEY GIANTのステッカー
(シェパード・フェアリー)

現在、ストリートアーティストが注目を集めているのが、90年代に活動を始めたバンクシーの功績であることは誰もが認めるところでしょう。
とはいえ、バンクシーが一人でストリートアート・シーンを盛り上げたわけではありません。バンクシーに次ぐ知名度を誇る現役のストリートアーティスト、それがオベイ(OBEY)ことシェパード・フェアリーです。
シェパード・フェアリーは、フランス人プロレスラーのアンドレ・ザ・ジャイアントの顔を模したステッカーを作り、ストリートのいろいろな場所に貼りつける新しいストリートアートを生み出したことで知られています。
「OBEY GIANT」と呼ばれるこのステッカーは、何と東京の街中でも見ることができます。それまでのストリートアーティストは、自己顕示欲を満たすために、スプレーでロゴを描くタギングや、型紙を使ったステンシルなどでサインを残す必要がありましたが、シェパード・フェアリーの生み出したステッカーは、ストリートアートをさらに手軽で身近なものに変えていきました。

 

The Smashing Pumpkins『Zeitgeist』
2007(シェパード・フェアリー)

シェパード・フェアリーが、他のストリートアーティストから頭一つ抜け出している理由として、その作品の頒布方法以上に、作品自体の強度が高いこともあげられます。
赤と黒を基調に、太い線で描かれた絵は、ロシア・アヴァンギャルドのデザインのようで、反体制の革命精神を感じさせます。
たとえば、スマッシング・パンプキンズの2007年のアルバム『Zeitgeist』のジャケット。モチーフになっているのは、半分海に沈んだ自由の女神像で、真っ赤な海と空、そして画面の半分近くを埋め尽くす太陽のイメージは、これ以上ないほどの強さで見るものに迫ってきます。

バラク・オバマのポスター
(シェパード・フェアリー)

シェパード・フェアリーは印刷会社で働きながら作品の印刷技術をマスターし、さらに作品をプリントしたアイテムを売るためにファッションブランドを立ち上げるなど、行動力にも優れていました。
彼の名前を最も有名にしたのは、2008年のアメリカ大統領選挙で使われたバラク・オバマのポスターです。HOPE(希望)という文字の印象的なこのポスターは、当初はシェパード・フェアリーがオバマ候補を応援するために勝手に印刷して配ったものですが、後にはオバマ陣営の公式ポスターになりました。
このポスターは、ナショナルポートレートギャラリーが収蔵作品として認定するなど評判が高く、シェパード・フェアリーのアーティストとしての格を上昇させました。

 

政治的なメッセージを怖れない女性アーティスト

 

シェパード・フェアリーに影響を与えたストリートアーティストとして知られているのが、バーバラ・クルーガーです。
1945年生まれの女性バーバラ・クルーガーは、シェパード・フェアリーの親世代に当たり、一般的にはストリートアーティストとは見なされていません。
経歴を見ても、雑誌のグラフィックデザイナーとして生計をたてながら、写真や詩を発表するなど、ストリートカルチャーやグラフィティとの関連性が見つかりません。
しかし、彼女は作品を発表する場がなかった時代、路上や公園などに勝手に作品を掲示していたことがあり、流行や運動とは関係なく一人でストリートアートを行っていたことで知られています。

 

Consolidated『Business of Punishment』
1994(バーバラ・クルーガー)

ストリートアートは、許可を得ることなく公共の場に作品を発表するという面で、本質的には反体制的で、イリーガルな側面があります。
事実、オーストラリアの有名ストリートアーティストであるアンソニー・リスタは、ストリートアートを公共建築物に描いた罪で、故郷ブリスベンの市議会に起訴されて、有罪判決を受けています。
また、バンクシーが正体を隠し続ける理由は、起訴や逮捕を免れるためだとも言われています。
ですから、多くのストリートアートには反体制や反権威の視点が共通しています。実際、ストリートアートの源流の一つとされるフランスの国際状況主義連盟運動は、社会革命を目指す政治運動でもありました。
バーバラ・クルーガーは、反権威主義的な面でもストリートアートといえます。彼女の作品の多くは、モノクロの写真に、赤い帯に白抜きのゴシック文字を組み合わせたもので、フェミニズムや消費社会批判などの政治的なメッセージを発しています。
例として、インダストリアルミュージックのバンド、コンソリデイテッドの1994年のアルバム『Business of Punishment』に使われた作品を見てみましょう。知っている人は、一目でバーバラ・クルーガーのものだとわかります。

 

コンソリデイテッドは政治的なメッセージの強い歌詞を持つ左翼活動家たちのバンドです。そうでなければ、バーバラ・クルーガーがジャケットの制作に協力することはなかったでしょう。
シェパード・フェアリーがオバマ大統領の選挙にボランティアで協力するためにポスターを作ったように、あるいはバンクシーがパレスチナ自治区の分離壁にアートを残したように、ストリートアートは、従来のアートと異なり、積極的に政治的なメッセージを発していく傾向があります。


 

シュプリームのロゴ

皮肉なことに、美術館やギャラリーなどの資本主義や消費社会に背を向けるかたちで生まれたストリートアートも、市場に流通することで消費社会の一部を担うことになります。
バーバラ・クルーガーの文字アートも、その破壊力に憧れたファッションブランドのシュプリームに真似されて、ロゴに使われることになりました。
もちろんバーバラ・クルーガーは金のために訴訟など起すことはなく沈黙を守りました。しかし、後にシュプリームが別の会社をロゴのパクリで訴えたときには、「なんで私のことは訴えないの?」と皮肉なコメントをしたそうです。

 

 

ファッションブランドとのコラボレーションで大人気

 

バーバラ・クルーガー同様、ストリートアーティストだった過去があまり見えないのが、現代アーティストのカウズ(KAWS)です。
しかし、カウズはバス停や公衆電話の広告に、自分のグラフィティ(落書き)を描き加えるところからスタートした、れっきとしたストリートアーティストです。
しかし、グラフィティを描いていた頃のカウズは、現在のような世界的な人気アーティストではありませんでした。他人の広告を毀損するグラフィティは、グレーゾーンのアートですから、大衆的な人気を得るのは難しいのです。
カウズが一般的な知名度を得たのは、ストリートのグラフィティを止めて、そのユニークなキャラクターをトイ(玩具)やバルーン(風船)といった立体作品で発表するようになってからです。
まるで子ども向けアニメのようなカウズのキャラクターは、トイやその他の雑貨と合体することで、現代の消費市場で花開きました。アート・トイの歴史はカウズから始まったといっても過言ではありません。
ちなみに、カウズことブライアン・ドネリーは、美術学校でイラストを学び、卒業後はディズニーのアニメーターとして働いていた過去を持っています。下積みを経て実力をつけたからこそ、多くの人の心をつかむキャラクターを生み出せるのでしょう。
カウズが生み出した最も有名なキャラクターは、目がバッテンのドクロの顔に、ミッキーマウスのような身体を持つ「コンパニオン」です。
カウズがDJ HASEBEに提供したレコード・ジャケットでは、顔が吸血鬼バージョンの「コンパニオン」を見ることができます。


 

DJ HASEBE『TAIL OF OLD NICK』
2002(カウズ)

カウズはさらに、ナイキやディオールやコム・デ・ギャルソンといった世界的ブランドとコラボレーションすることで世界的な人気を獲得していきます。
また、アニメやマンガのようなカウズの作品は、特に日本での人気が高く、「A Bathing Ape」や「SANTASTIC!」といった若者に人気の日本のファッションブランドともコラボレーションしています。
特にカウズの名前を日本で上げたのは、ユニクロのデザインTシャツでしょう。
そのほか、日本のホビー会社であるメディコム・トイと組んで、その作品をアート・トイとして幅広く販売していました。
現在、カウズの作品はオークションで価格が急上昇しています。ストリートアートでもあり、ポップアートでもあり、現代アートでもあるカウズは美術初心者にも手に取りやすい親しみやすさがあります。

ストリートアートにはポップミュージックがよく似合う(その1)~バスキアが描いたレコードジャケット

 

翠波画廊取り扱いカウズ作品 >>

 


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