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― 市場で取引される作品だけに起こる現象 ―

アートを資産として語るとき、すべてのアートが資産になるわけではありません。

市場で継続的に取引され、美術史的評価が確立し、二次市場で繰り返し売買されてきた作品、この「限定されたアート作品」だけが、結果として資産的性質を帯びることになるのです。

アートが特異な理由は三つあります

市場で取引されるアート作品は、他の金融資産や不動産とはまったく異なる構造を持っています。

 

1、供給が増えない

株式は増資によって増やせます。
不動産は需要があれば新築できます。
金でさえ採掘量を増やすことが可能です。
しかし、物故作家の作品は新たに生まれません。
需要がどれほど高まっても供給は一切増えない。
この「供給が固定されている」という構造が、アートの第一の特異性です。

2、代替が効かない

株式には同業他社があります。
不動産には近隣物件があります。
金は同じ純度なら同一価値です。
しかしアートは違います。
同じ作家、同じ年代、同じサイズであっても「この作品の代わり」は存在しません。
価格は一点ごとに決まり、その都度、市場の合意によって成立します。

3、理論価格が存在しない

株式は会社の業績が反映されて価格が決まります。
不動産は賃料などの収益価値によって価格が決まります。
しかしアートには利息も配当もありません。
キャッシュフローが存在しない以上、「適正価格」を数式で算出することはできません。
だからこそ、市場の誰かが「それでも欲しい」と合意した瞬間、価格は更新され続けます。
アート作品が単一の取引対象として、歴史的な高額を記録してきた理由はここにあります。

なぜ今、アートが資産として意識されるのか

近年、世界的に富裕層は増え続けています。
株式や不動産以外の資産の置き場所を求める人々が増えています。
しかし、物故巨匠の作品は増えません。
需要は増え、供給は固定され、さらに質の高い作品は美術館や長期コレクターのもとに収蔵され、市場から姿を消していきます。
この構造こそが、アートが資産として考えられる理由です。

もう一つの本質 ― アートは威信財である

しかし、アートは経済的価値の構造だけでは語りきれません。
それは単なる取引対象ではなく、「所有すること自体に意味がある財」、いわゆる威信財としての側面を持っています。
海外の富裕層がアートを所有する理由は、価格の上昇期待だけではありません。
名作を所有することは、
・文化的教養を示すこと
・歴史の系譜に参加すること
・次世代へ文化を継承すること
にとどまらず、自らの価値観や美意識を再確認する行為でもあります。
株式は配当や値上がり益をもたらし、不動産は運用によって収益を生みます。
しかしそれらは、基本的に数値として評価され、保有される資産です。
一方でアート作品は、壁に飾られ人の視線に触れます。
たとえばピカソの作品は、部屋に掛けられ、来客を迎えた時、所有者が何を大切にしているかを静かに語ります。
この「部屋に飾って楽しめる資産」という性質こそが、他の金融資産にはない特徴です。
アートは「経済的資産」であると同時に、文化資産であり、自己の人生観や審美眼を体現する存在でもあるのです。
だからこそ富裕層は、価格上昇だけでなく、“自分を象徴する存在”としてアートを求めます。
資産を持つことと、自らを表現することが重なる。
そこに、他の資産にはない魅力があるのです。

アートの価値で重要なのは順序です

価格が上がるから価値があるのではありません。
人々がそれを「残すに値する」と判断し、美術館に収蔵され、その意義が多くの人々によって論じられ、美術史の中に位置づけられ、そして時間の淘汰をくぐり抜けた結果として、はじめて価格は後から付いてくるのです。
価値が先にあり、価格は後から付いてくるのです。
この順序を取り違えてはならないのです。

世代間承継という視点

ここで、さらに重要な点があります。
金融資産は売却されたり、再投資されたりと、世代を超えるたびに形を変えていきます。
しかしアートは違います。
一枚の作品が、そのままの姿で次の世代へと受け継がれていきます。
それは単なる資産承継ではなく、価値観と美意識の承継でもあります。
親が自らの審美眼で選び、リビングに掛け、家族の節目の時間を共に過ごしてきた一枚、子どもはその絵を見ながら育ち、「なぜこの作品を選んだのか」という親の美意識に触れ多くを学びます。
やがて相続という形でその作品を受け継ぐとき、それは単なる評価額の数字ではありません。
そこには
•家族が作品と過ごした時間の記憶
•来客を迎えたときの誇らしい部屋の記憶
•親が大切にしてきた価値観の象徴
が重なっています。
このようにアートは、金融資産のように数字だけでご子息に移転するものではなく、物語とともに受け継がれる特別な資産です。
「文化を承継できる」という性質は、他の金融資産にはほとんど見られない特徴です。
それは、経済的価値と精神的価値が同時に内在する、極めて稀な資産のかたちなのです。

アートという特別な資産

市場で継続的に取引され、歴史と時間によって選ばれ続けてきたごく一部の作品だけが、
✔ 供給が増えず
✔ 代替が効かず
✔ 理論価格が存在せず
✔ 経済的価値と威信的価値の両方を持つ
という、他の資産には見られない構造を備えています。
この多層的な特異性こそが、アートが「特異なアセット」と呼ばれる理由です。
アートは、市場で価値を持つと同時に、所有者の価値観や美意識を映し出す威信財でもあります。
そしてその一枚が、次の世代へと受け継がれるとき、そこには価格以上の意味が生まれます。
家族が同じ作品を眺め、同じ空間で時間を重ねた記憶。
親が選んだ理由を子が知り、その価値観に触れる体験。
アートは、資産であると同時に、家族の絆と思い出を紡ぐ存在にもなり得るのです。
それは市場、時間、文化、そして人間の心理が重なり合って成立する、極めて特別な資産のかたちと言えるでしょう。

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アート作品が経済価値を持つに至った
歴史的経緯を画商の視点から解説!

今でこそアートは社会的制度として人々に受け入れられていますが、私たちが考えるアートも他の社会制度と同じように過去のどこかで始まり、人々に受け入れられ制度として世に根付いたのです。 同じようにアートが経済的価値を持つようになったことにも始まりがあり、時代を経た今日、アート作品が経済的価値を持つに至った歴史的経緯については、拙著「西洋アートのビジネス史」に詳しく書いております。

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