画廊会員 募集中!! 絵画買取はこちら

資産承継を超えて
~美意識と教養を手渡すアート(後編)

前編はこちら>>

前回のコラムでは、アートは短期の投資には向かず、時間を味方につけて価値が育っていくものであること、そして近代巨匠の作品が長い時間軸の中で、文化的価値と経済的価値の両方を積み重ねてきた事実についてお話ししました。
今回はその続きとして、アートを「次の世代へ残す」という視点から見たとき、どのような価値がそこに宿るのかについて、もう少し踏み込んで考えてみたいと思います。

作品が語り継ぐ、家族の時間と選択

ルノワール《婦人像》油彩
詳細はこちら>>

最近、もうひとつの変化を強く感じています。
それは、「自分のため」ではなく「次の世代へ残すため」にアートを購入される方が増えているということです。
相続や資産承継の相談の中で、現金や金融商品だけではなく、「形があり、意味があり、語れる資産を残したい」そう考える方が、確実に増えてきました。
優れたアート作品は、単なる財産ではありません。
そこには、美術史という物語があり、作家の人生があり、その時代の精神が刻まれています。
さらに言えば、作品をめぐる逸話や背景、時代との関わりは人々にロマンを感じさせ、その魅力が語り継がれていくことで、世代を超えた価値を持つようになります。
そしてもう一つ大切なのは、その作品を父や祖父がどのような思いで選び、どのような時代に、どのような家族の時間の中で飾ってきたのかという記憶です。
作品は、単に家に残こるではなく、「なぜこの絵がこの家にあるのか」「どんな思い出とともに存在してきたのか」を語る存在になります。
次の世代は、ただ「価値のあるもの」を受け取るのではなく、「なぜこの作品を選んだのか」「どんな思いで所有していたのか」、そしてそれを選んだ父や祖父の生き方価値観、家族の歴史そのものとともに、作品を引き継いでいくことができるのです。

アートが育てる次世代の美意識

ローランサン《踊り子》油彩 8号
詳細はこちら>>

アートは、世代を超えて受け継がれることで一つの作品でありながら家族の記憶を内包した「物語のある資産」へと育っていきます。
ここに、アートならではのもう一つの重要な役割があります。
それは、作品を受け継ぐご子息や次の世代の「美意識」「教養」を育てることです。
幼い頃から本物の作品がある空間で育ち、それが誰の、どの時代の、どのような思想のもとに生まれたものなのかを、日常の中で自然に知っていく。
私が考える美術史とは、暗記する学問ではなく、優れた作品とともに時間を過ごす中で身体感覚として身についていく教養です。

何が美しいのか、なぜこの作品は、時代を超えて評価されているのか。
流行と本質は、どこが違うのか。

こうした問いを、誰かに教え込まれるのではなく、作品そのものが静かに語りかけてくる環境を残すこと、それは、次の世代にとって極めて豊かな教育投資でもあります。
そしてこの価値は、これからの時代において、さらに重要になっていくと私は考えています。

問いと向き合う時間が、人を豊かにする

ビュッフェ《黄色のオンベル》1989年 油彩 20号
詳細はこちら>>

AIが瞬時に「正解」を提示してくれる時代が、すぐそこまで来ています。
知識や情報は、努力しなくても手に入るようになるでしょう。
しかしその一方で、「何を問いとして立てるのか」「その答えをどう考えるのか」という力は、ますます人間に委ねられていきます。
アートには、明確な正解がありません。
だからこそ、作品の前に立ったとき、人は立ち止まり、考え、感じ、自分なりの意味を探そうとします。
その経験こそが、問題意識を持つ力、答えのない問いと向き合う力を育てていきます。
株式や不動産など、数字だけの資産では、こうした価値は引き継げません。
アートは、価値と同時に「判断基準」や「美の軸」そのものを受け渡すことができる稀有な資産なのです。

アートは“美の教養”を未来へ残す資産になる

荻須高徳
《ヴェネツィア、運河と庭園、サンタンジェロ広場》
1935年 油彩 12号
詳細はこちら>>

私は今、こう考えています。
近代巨匠のアートを購入するという行為は、「値上がりを期待する投資」ではなく、美しさと文化と時間、そして教養を、未来へと手渡す選択なのだと。
もちろん、すべての作品がそうであるとは言いません。
だからこそ、画廊の役割があります。
美術史を踏まえ、作家の位置づけを見極め、流行ではなく本質を見抜くこと。
その積み重ねこそが、結果として「資産性」という言葉に耐えうる作品を選び出すことにつながります。

まずは、好きだと感じること。
心が動くこと。
手元に置き、所有したいと思えること。

そのうえで、長い時間を味方につけたとき、アートは不思議なほど静かに、しかし確かに価値を育てていきます。
それは、未来の誰かの感性と教養をも育てる、最も美しい資産の残し方なのかもしれません。

そして私たち翠波画廊は、そのような価値を宿したアート作品を、ひとりでも多くのお客様のもとへ、丁寧にお届けしていきたいと考えています。

 

 

翠波画廊代表 髙橋芳郎

株式会社ブリュッケ(翠波画廊)代表取締役。
美術大学卒業後、都内の画廊での修行を経て、1990年に独立。 2001年、故郷の秀峰の名を冠した「翠波画廊」をオープンさせる。
以降長きにわたり、ピカソ、マティス、藤田嗣治、ユトリロ、ローランサン等フランスの近代巨匠から、
ウォーホル、キース・へリング等現代アートまで幅広く扱う。

《翠波画廊代表・髙橋芳郎による最新著書4作目が好評発売中》

髙橋芳郎『なぜ人はアートに惹かれるのか』
ご購入はこちら>>

「なぜ人はアートに惹かれるのか
―知識人や富裕層がアートを買う理由、美と所有の本質」

 

「絵は好きだけど、どう見ればいいのか分からない」
その戸惑いは、ロマン主義以降の “心で味わう鑑賞” と、現代アートの “意図を読み解く鑑賞” が同じ空間に並び立つ二重構造に理由がありました。
本書はその経験を凝縮した、待望の4作目です。
絵を見る喜びとはどこにあるのか。なぜ人は作品に惹かれるのか。日々お客様と作品の前で交わしてきた視点や気づきをもとに、アートが持つ魅力と価値を、専門知識に頼らず読み解いていきます。

 

単行本:228ページ
出版社:晶文社
著者:髙橋芳郎

 

価格:1,870円(税込)

 

Amazonレビュー☆4.5を獲得!

amazonページはこちら>>

登録は無料!

翠波画廊会員にぜひご登録ください>>

知ってて得するアートコラム、新入荷作品情報、お買い得の特別価格作品情報など、お役立ち情報をお届けしています。

 

【配信コンテンツ】

 

1. 役立つアートコラム(月3~4回配信)

 読むだけで最新のアートシーンや絵画の知識が身につくコラム。アート初心者からコレクターの方まで必読です。

 

2. イベント情報

 画廊でのワークショップやセミナーのご案内をいち早くお知らせ!

 

3. 展示会のご案内

 翠波画廊で開催する展覧会や、全国百貨店での作家来日展情報などをお知らせいたします。

アートコラム一覧

私たちにできること

1

絵画購入のご相談

些細なこともお気軽にご相談ください。
30日以内の返品保証など
安心のサービスをご用意

2

お部屋やご予算に合わせた
絵画のご提案

お客様のご要望をお伺いし、
1,500点以上の豊富な作品から
最適な一枚をご提案いたします。

3

絵画を使った節税対策

経費で絵をご購入の方へ、
作品のご提案から購入の流れまで
ご案内いたします。

絵画を買って節税?