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現代印象派画家ギィ・デサップの優しさと光

 

現代印象派画家として世界的に愛されているギィ・デサップ。
毎年有名百貨店での来日展も好評を博し、翠波画廊でも大人気作家として活躍中です。

ご存知の方も多いかと思いますが、ギィ・デサップの奥様は日本人女性。
翠波画廊では、デサップの新作の案内など、奥様を通じて密に連絡を取り合っています。

実は先日、このような大きな犬とデサップが写っている写真が送られてきました。
あまりのフワフワな可愛さに、スタッフ一同釘付けに!!

そこで、この犬について詳しく伺ったところ、奥様から、素敵なエピソードが送られてきました。

 

 

 

 

デサップと一緒に写っている犬の種類は、サモエド。
ロシアのシベリアを原産地とするスピッツ系の体型をした犬で、優しく温和、人間の側にいたがる社交的な性格のようです。今回送っていただいた写真のサモエド犬の名前はウォルフィー(Wolfy)、ちっちゃいオオカミという意味で、もうすぐ2歳になる男の子だそうです。

デサップは若い頃からサモエドとともに暮らしていたとのこと。(今のウォルフィーは5匹目だそうです)
奥様から、初代サモエドと一緒に写る若い頃のデサップ写真とともにエピソードが送られてきました。
ここから、奥様からのお便りを全文掲載いたします。
デサップのサモエドへの思い、そしてダリとの意外な出会いなど、お楽しみください。

 

ニューヨークのアパルトマンで

 


ハドソンバレーで

客船「フランス(SS FRANCE)」で

 


お送りした写真は、仕事場でもあったニューヨークのアパルトマン、ハドソンバレー、そしてフランスとニューヨーク間を就航していた客船『フランス(SS FRANCE)』で撮影したものです。

初代サモエド、ムルックは男の子で、出会いはニューヨークのペットショップでした。
主人はムルックを子供のように可愛がっていて、どこへ行くのもいつも一緒でした。

 

主人は当時、ニューヨークとフランスのサン・トロペを仕事の拠点としていたので、往復にはいつもこの客船を使っていました。大陸間の移動はすでに航空便が主となっていましたが、飛行機の貨物室の気圧の変化が、ペットの耳に悪影響を与えるといわれていたので、主人はムルックを貨物室に乗せたくありませんでした。ファーストクラスの料金を払っても良いので客室に乗せてもらえないか、と、あらゆる航空会社に問い合わせたのですが断られてしまい、船での移動となりました。船なら気圧の変化もないし、一緒に過ごすことが出来たからです。

 

1974年に『フランス(SS FRANCE)』が運行を終了するまで毎年乗船し、そして最後の航海の乗客ともなりました。下船する前には、他の乗客と一緒に航海日誌に記念サインをしました。ムルックはサインの代わりに足型スタンプを押しました。今もきっとどこかの博物館に保管されているはずです。

ところで、とある航海でちょっとしたハプニングがありました。

 

 

 

 

 

主人とムルックが船のエレベーターで移動中、扉が開くと、目の前には主人いわく「まるでヒョウにしか見えなかった」という、大きなヤマネコ「オスロット」をペットとして連れたダリ氏とガラ夫人が立っていました。
見たことのない動物を目の前にしたムルックはガルルーと牙を剥き、オスロットはシャーっと逆毛をたてました。
ムルックを見て「何なのこれは!」と、叫ぶガラ夫人。
「そっちこそ、何なんだ!」とオスロットを目の前に反撃する主人。
同行していたダリ氏のボディーガードがオスロットを取り押さえ、船員がかけつけました。
そしてダリ氏と船員の間でどんな話し合いがあったのかわかりませんが、その後、オスロットは動物用のケージに入れられてしまいましたが、ムルックはそのまま主人との同行を許されたようです。
ガラ夫人、その時は80歳くらいだったようですが、とても迫力があったそうです。

 

その後、主人に「『フランス(SS FRANCE)』がなくなったあと、どうやってニューヨークに戻ったの?」とききました。すると、ムルックはその後しばらくして天国に旅立ってしまったので、一人になった自分はそれから飛行機を使うようになったんだ・・・とのことでした。
最後ちょっとしんみりしてしまいました^^;

 

奥様のお話を読んで、ダリとの遭遇も興味深いものでしたが、何よりデサップの包み込むような優しさがじんと心に沁みますね。
デサップの熟練した確かな技術はもちろん、そうした優しく温かな人柄が生み出す作品だからこそ、たくさんの人の心に感動を与えられるのではないでしょうか。

 

夕暮れに輝きを増すパリのシャンゼリゼ、どこか郷愁を覚える温かな光、行き交う人々、そしてどこまでもやわらかく穏やかな風景画など、デサップの作品は、誰の心にも希望の光を与えてくれます。

そんな大人気デサップより、続々と新作が届いています。
ホームページに掲載前の作品も多々ございますので、デサップの絵画に興味を持たれた方は、今すぐお問い合わせください。

本物の光をご紹介します。

 

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