サルバドール・ダリの生涯


 

無意識の夢の中を描くサルバドール・ダリ

シュルレアリズムの代表画家として知られるダリ。 口髭とぎょろっとした目の彼の写真、数々の怪しげでスキャンダラスな言動、そしてまるで夢の中を描いたような作品。シュルレアリズムの画家として、ダリは現実にはあり得ないような世界を写実的に描き、一躍人気の画家となります。「自動筆記」や、「コラージュ」など偶然性を利用して主観を排除した手法で表現するシュルレアリズムですが、ダリは、あるイメージが別のイメージも喚起させる”ダブルイメージ”を表現の手法として取りました。人は、意識して見ているもの以外のものを無意識のうちにイメージしている、ダブルイメージはそんなことを意味しています。また、アメリカへも進出し、絵画のほか彫刻や舞台、ファッション、文筆など多岐にわたって活動の場を広げました。あの、有名なキャンディのチュッパチャップスのロゴの原型を描いたのもダリだといわれています。

 

 

シュルレアリズムとは・・・

第一次世界大戦後におこった文学や芸術の革新運動。 「無意識」の領域を表現することで、本当の自己や思想を表現しようとした考え方です。芸術のほか、政治や思想、文学など多くの分野に影響を与えました。第一次世界大戦後の不安定な情勢の中、「無意識」の領域を表現することで、本当の自己や思想を表現しようとした考え方です。画家ではミロのほか、ダリやキリコが有名です。シュルレアリズムに分類されるダリの作品が、どことなく不思議で狂気を含んでいるように感じられるのは、人間の深層心理に潜むものが表現されているからかもしれません。

 

 

ダリのミューズ、ガラ

1929年、ダリはシュルレアリズムの詩人、ポール・エリュアールの妻であったガラと出会います。一目ぼれしたダリは、ガラに恋い焦がれ、やがて1934年に正式に結婚。ガラはスキャンダラスで奔放な女性だったようですが、ダリの制作活動を精神的にもマネジメント的にも支え成功へと導きました。自伝『わが秘められた生涯』のなかでも、ガラなしでの自分はないに等しい、とまで語っています。また、作品のモデルとしても多く登場していることからも、その偏愛ぶりが見て取れます。奇妙でどきっとさせられるようなダリの作品ですが、観ているものを不思議と惹きつけ、彼の夢の中へと引き込まれていくようです。

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1904年 スペインの小都市フィゲーラスに生れる。
1917年 ホアン・ニュヌスにデッサンを学び始める。
1918年 市立劇場でのグループ展に油絵数点を出展。
1922年 バルセロナのダルマウ画廊でのグループ展に出展。ガルシア・ロルカとルイス・ブニュエルと親しくなる。
1928年 ピッツバーグの国際美術展に「パン籠」「アナ・マリア」などを出品。
1929年 パリのゴーマン画廊で個展。
ブルトンが個展の序文を書く。
「アンダルシアの犬」の撮影に立ち会う。
シュールレアリスムグループの一員になる。
1933年 ジュリアン・レヴィ画廊で、アメリカ最初の個展。
ミレーの晩鐘に関する作品を描き始める。
「モダンスタイル建築の恐ろしく可食的な美について」を発表。
1934年 パリでガラと正式に結婚。
シュールレアリスムグループから除名。
1936年 「内乱の予感」を制作。
エドワード・ジェイムズと36~39年間の制作作品の売買契約を交わす。
1937年 シュルレアリスム出版社より、詩集「ナルシスの変貌」出版。
1939年 ブルトンがダリを批判したテクスト「シュルレアリスム絵画の最近の諸傾向」を発表、これを機にシュルレアズムのグループと決別。
1940年 アメリカに移住。
1941年 NY近代美術館で大回顧展が開かれる。
1945年 ヒッチコックの「白い恐怖」の夢を担当。
1949年 「ポルト・リガトの聖母」を持参し、ローマ法王に謁見。
1950年 カトリックへ帰依する。
「ポルト・リガトの聖母」を大作に描きなおしニューヨークで個展。
1958年 ガラとサン・マルティ・ベイのアルザンジェルス礼拝堂で結婚式を挙げる。
1959年

ダリ 三角帽子

「三角帽子」

「三角帽子」 木版画 290部

 

ペドロ・アントニオ・デ・アラルコンの小説「三角帽子」のために刷られた20枚の木版画連作。

 

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1964年 スペインで最も栄誉ある勲章の一つ、イザベル・ラ・カトリカ大十字勲章を授与される。
東京で大回顧展が開催。その後、京都へ巡回。
1971年 アメリカ・クリーヴランドのダリ美術館開館。
1972年

ダリ シュルレアリスティクな花

「シュルレアリスティクな花:
アネモネと闘牛」

「シュルレアリスティクな花」ヘリオグラビュール・銅版 350部

 

 

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1973年

ダリ 時間と空間

「時間と空間」

「時間と空間」 リトグラフ(石版画)

 

 

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1974年 フィゲーラスのダリ劇場美術館開館。
1981年

ダリ フロールダリⅡ

「フロールダリⅡ」

「フロールダリⅡ」 リトグラフ(リトグラフ) 5,000部

 

 

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1982年 スペイン国王から大十字勲章とプボル侯爵の爵位を受ける。
セントピーターズバーグのダリ美術館開館。
1983年 生涯最後の作品「燕の尾」を制作。
1984年 自宅が火事で焼失。ダリ本人も大怪我を負う。
1989年 フィーゲラスで逝去。享年84歳。
劇場美術館へ埋葬。

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