カタログレゾネとは

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画家が生前に制作した版画を年代順にまとめた総目録をカタログレゾネと言います。
カタログレゾネには各作品の図版とタイトル、制作年、技法、限定数、図版と用紙のサイズ、レゾネによっては紙の種類までが記載されています。
最も古い版画カタログとしては、パリで刊行されたレンブラントの版画カタログがあります。これは18世紀半ば、レンブラントの研究家であるとともに画商でもあったエドメ・フランソワ・ジェルサンによって編纂されました。

 

しかし出版物として考えた時、労多くして作る割にはそれ程多く売れるわけではありませんから、版画を制作する画家にとってカタログレゾネが作られる というのは、その画家が流通市場でかなりの人気が出てからということになります。名が売れてから出版されるということは、過去に遡ってその画家の若く無名 だったころに制作した版画に関する資料を大変な労力で集めなければなりません。

 

▲ピカソのレゾネ(ブロック)

▲ピカソのレゾネ(ガイザー、ムルロー)

 

その様に苦労して厳密さを期して作られるレゾネですが、制作年や限定数に誤りがあることもあります。生前約300種類の版画を作ったと言われているピカソ の場合など、それを体系的にまとめ上げるのは並大抵のことではありません。そのため何人かの研究者によってレゾネが出版されています、その中でも一般的な ものがベルンハルト・ガイザーによるレゾネ全6巻、フェルナン・ムルローによるリトグラフのレゾネ全4巻、ジョルジュ・ブロックによるレゾネがあります。

 

▲シャガールのレゾネ

▲故 ファブリスによるユトリロのレゾネに準ずる資料

 

また藤田嗣治の場合は、藤田研究の世界的権威シルヴィー・ビュイッソンによるかなりのページ数の作品集が現在3巻まで刊行されていますが、やはり油彩、水彩、デッサン、版画が年代順に掲載されているだけで、版画のみのカタログレゾネは今のところ出されていません。


▲ビュイッソンによる藤田のレゾネに準ずる資料

 

今やレゾネは版画を取引する画商にとってはなくてはならないものとなっています。レゾネ掲載作品に付された通し番号は世界共通ですから、例えばフランスの 画廊からピカソのブロックのレゾネの150番の作品があるが興味があるかと売り込みがあった場合は、ブロックのレゾネを開いて作品を確認することができま す。

 

 

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