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版画の限定枚数

 

ha-moni-,baiorin▲アンドレ・ブラジリエ
「ハーモニー:バイオリン」

 

 

現在では版画を制作する段階で、その総部数を事前に決め限定出版物として制作されることになっています。

そのため事前に決めた限定部数を若干上回る数が刷られ、作家は刷りあがった版画を一枚一枚丹念にチェックし刷りむらや色のずれを見つけた場合はそれを除外し、完成作品と見なしたものだけで限定数を整えます。

 

hanga_3▲左下に限定数250、通し番号の144、右下に作家直筆のサイン

 

このようにして品質のチェックが終わると限定数を明記するために通常は画面向かって左側の余白に限定番号が記入されます。

 

その限定数は分数の形で表記され分母を限定総部数とし分子を1から始まって分母の限定総部数までを各版画に通し番号として振っていきます。そのため全部の版画が分母は同じでも分子の数は同じものが無いということになります。


ただここで間違った理解をされている方がいらっしゃいます。この限定番号が版画の刷られた順番だと思われていて、若い番号のほうが先に作られために価値があると思われている方がいらっしゃいます。しかし版画を刷る工程でインクを乾燥させたりそれを取りまとめたりする作業を繰り返すうちに順番はバラバラになってしまいますし、作る側も完成度のことは考えていても制作順など考えていません。ですからエディションの順番が刷り上がりの順番ではなく、あくまでも限定部数が明らかであることを証明するためのナンバーリングだと理解してください。

また、署名は当然画家によってなされますがナンバーリングは必ずしも画家がするわけではなく現定数を管理する版元で別の人によって振られることが多いいようです。

その様な慣習が一般化したのは20世紀前半頃で、それ以前の版画は、まだまだ需要も乏しく売れる数も限られていましたから必要に応じて刷るというのが一般的でした。そのためあらかじめ限定数を設定することもなく原版を保存しておいて注文があればまた刷るという方法をとっていました。しかし、それでは美術品としての希少性を保つことができません。

限定数を明記するということは、反対にいえばそれ以上は有りませんということですから、刷り終わった版は当然処分しなければなりません。それを廃版と呼びますが、この廃版については1960年のウィーンで開催された第3回国際造形美術会議で「制作されたすべての版は、限定部数の制作が完了したならば、抹消あるいはエディションが完了したことを示す明確な記録を残さなくてはならない」とオリジナル版画の条件を定義付ける約束事項の中で話し合われ、国際的な合意のもとに決定されました。

廃版の方法として銅版画の場合は版に斜線を刻み込み、その版をもって廃版を証明します。リトグラフの場合は石版を使用した場合は当然、版面は研磨されて再使用されますから版が残ることは有りません。しかし、最近はアルミ版を使用しますので、リトグラフの場合の廃版は作家、版元の良心に頼るしかありません。

 

 

hanga_2▲Epreuve d’artisteの記載。EAと略されることも。

 

限定数についてもう一点説明しておかなければならないことがあります。
時々限定数の代わりにアルファベットでEAとかHCと書かれているのを目にするかと思います。

EAはフランス語のEpreuve d’artiste(エプルーヴ・ダルティスト)の略で作家保存、
HCはHors Commerce(オル・コメルス)非売品として刷られたもので、
有名画家であった場合は美術館への寄贈や出版に関わってくれた人への贈呈用として作られます。

決まりは有りませんが、どちらも限定枚数の5〜10%ほどの数が刷られるのが一般的です。

 

 

EAもHCも本来、販売を目的とせず作られたものですが、通常の限定入りの作品と質的には差が無いためエディション入りの版画と同様の価格で流通しています。販売されるときの価格ですが作家が保存していたから良いもので数も少なく希少性もありエディション入りの物より高いのではないかと考える方もいるかと思いますが、本来版画は複数芸術でありながら制作段階で均質性を追求しますからエディション入りであろうがEAであろうがHCであろうが作品としては同質です、そのため価格も同じということになります。

 

このような限定番号を余白に記入する慣習は作家が自作の版画の余白に署名をするという慣習に若干遅れて19世紀末頃から徐々に始まったとされていますが、それを今日のような慣習として定着させたのがフランスの画商アンブロワーズ・ヴォラールです。

 

 

 

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